「岸田総理」命懸けの応援も虚しく「和歌山1区」で自民敗北の衝撃 危ぶまれる「世耕の鞍替え」に「二階の世襲」

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全て白紙に

 しかし、林氏との差は埋まるどころか、広がるばかりだった。

「焦った陣営は、毎回、推薦こそ出しているものの、門氏の女性スキャンダル以降、実質的に動いていなかった公明党にも頭を下げ、改めてテコ入れしてもらって追い上げたのですが、それでも力及ばず。約6000票差で、新人の維新候補・林氏に負けてしまいました」

 気になるのは今後だが、

「実は次の衆院選以降のどこかのタイミングで、和歌山県選出の参院議員で大臣経験者の世耕弘成氏が、二階氏の選挙区である和歌山2区(※現在は3区だが、次回以降、区割りの変更で2区となる)から出馬し、二階氏の後継とされている、二階氏の長男との保守分裂選挙を勝ち、衆院に鞍替えするという計画があったのです。が、自らが選挙戦を指揮した門氏が敗れ、1区を維新に奪われた今、2区内で自民が内ゲバをやっているとなれば、今回のように、維新が強力な候補を出してくる可能性がある。世耕氏の計画は、一旦ストップせざるを得なくなったでしょう」

 また、一方の二階氏にも影響が。

「仮に世耕氏が戦いを挑んで来なくても、次回以降の選挙に二階氏ではなく、地元・御坊市の市長選にすら勝てなかった二階氏の長男が出るとなれば、勢いづいている維新は再び“勝てる”と確信をもち、強力な候補を立ててくるでしょう。二階氏もこれで当面、自らのタイミングでの引退はできないということになってしまった」

 よもやの敗戦で、自民党の重鎮たちの思惑は全ては白紙となった――。

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