【衆参5補選】大分「銀座ママ」は学歴自慢しながら大金星 世襲で辛勝「岸信千世氏」の困った評判
接戦と伝えられてきた衆参5補選。蓋を開ければ、和歌山一区は日本維新の会がもぎ取ったものの、他はすべて自民党の勝利だった。立憲民主党はゼロ。激戦となった選挙戦を振り返る。
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【写真】「学歴自慢」が垣間見える銀座ママ・白坂亜紀氏のInstagram
以前から「出たがり」だった
自民党内では「3勝2敗で十分」との見立てもあった。負けを覚悟していた一つが、与野党の一騎打ちとなった参院大分選挙区である。大分は旧社会党の勢力が強いと言われている地域で、立憲民主党が擁立したのは吉田忠智・前参議院議員(67)。だが、
「吉田氏の出身母体である自治労の中には、2年前に社民党を離党して立民に入った吉田氏を『裏切り者』と見ている者も多い。全力での支援とはならなかったようだ」(地元政界関係者)
その敵失につけ込んで341票という僅差で勝利したのが、東京・銀座でクラブ「稲葉」を経営する白坂亜紀氏(56)だった。
「本人は以前から選挙に出たくてしょうがなかったようで、在京の大分県人会に必ず着物を着て参加し、銀座のクラブママとして顔を売っていた。2015年には『大分県竹田市東京事務所』の所長にも就任している。昨年の参院選にも全国比例から出ようと画策していたがうまくいかず、今回の補選で候補者を探していた大分の有力議員・衛藤征士郎さんが声をかけた」(同)
「ただのおばちゃん」に
だが、いざ選挙戦に突入すると、白坂氏の経歴がネックになったという。
「つまるところは水商売。やはりイメージは良くないということで、有権者の前では『女性経営者』『飲食店経営者』で押し通すことにした。ただ、大分では誰も彼女のことを知らない。“ただのおばちゃん”が自民党公認候補として戦っている状態になってしまった」(同)
それを気にしすぎたのか、白坂氏がついつい頼ったのは「学歴」だという。
「彼女は早稲田大学の第一文学部卒業で、『早稲田大学校友会中央稲門会会長』という肩書きを持っている。挨拶の場でやたら『早稲田』を口にするのです。『早稲田の先輩の稲田朋美さんが応援にやってきてくれました』とか『ワセ女魂で頑張ります』とか。ご本人にとっては誇らしい学歴なのかもしれませんが、周囲からは『学歴自慢しかできないのか』と呆れる声も聞かれました」(同)
だが、勝てば官軍。憲政史上初めて、銀座のクラブママが赤絨毯を踏むことになった。白坂氏のクラブには清和研の重鎮が通い詰めていたようで、清和研入りは確定などと言われているが、はたしてどうなるか。
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