巨人の救いは「秋広優人」と「横川凱」 二人はどこが良いのか【柴田勲のセブンアイズ】

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情けない巨人の現状

 巨人が神宮でのヤクルト戦に連勝し、開幕以来6カードぶりに勝ち越しを決めた。

 なんと言っていいのか。6カードぶりなんて聞くと、まあ、情けないよね。巨人の現状の力を表している。借金は4で5位、早く5割にしてほしいところだ。

 一発が出ないと苦しい。23日の試合では岡本和真の9試合ぶりの2号ソロ、大城卓三やルイス・ブリンソンの本塁打が出たが、総じて試合運びが粗い。もっと連打で畳みかける攻撃がほしい。

 連勝で上昇気流に乗ったかとなると、それは違うと思う。相変わらず日替わり打線を組んでいる。リーグの盗塁数を見ると、2位のヤクルトは「18」、同2位の阪神は「12」だが、巨人は「1」だ。もちろん、リーグ最低の数だ。

オコエの本当の力はまだ分からない

 原辰徳監督は盗塁だけではなくエンドランなど足を絡めた攻撃をしたいだろうが、打線の編成上そうなっていない。盗塁に関して最も期待できる吉川尚輝が1番ではなく時には7、8番あたりで起用されるなど一定していない。

 オコエ瑠偉や中山礼都がどうかだが、彼らは元々7、8番あたりで起用して当たれば儲けものの選手だ。期待するのは難しい。

 オコエにしてもいまはチャンスを与えられているが、本当の力は分からない。3年レギュラーを張って本当の力が分かる。 

 育成出身の松原聖弥が21年に好成績を残してレギュラー定着かと思われた。でも22年は50試合出場にとどまった。打率も.113だった。定着とはならなかった。坂本勇人、岡本、さかのぼれば阿部慎之助、高橋由伸らが出てきた時とは違う。丸佳浩が右太もも裏を痛めてスタメンから外れているいま、現有の戦力で戦っていくしかない。

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