吉岡秀隆は27代目、高倉健や渥美清、ジャニーズも…「金田一耕助」を演じた俳優たちの評価は
金田一モノ誕生のきっかけはチャンバラ時代劇の禁止
本格ミステリーの金字塔ともいわれる横溝正史の「犬神家の一族」。これまでに映画3本とテレビドラマ7本が製作され、横溝作品の映像化回数としては「八つ墓村」と並んでいた。しかし、29日の夜9時から後編が放送される新たなドラマ版(NHK BSプレミアム)で、単独トップに踊り出る。
【レア写真】「古谷一行」の舞台版・金田一耕助 93年の舞台「犬神家の一族」秘蔵写真を公開
主人公の名探偵・金田一耕助を演じるのは、ドラマ「北の国から」でお馴染みの吉岡秀隆。映画とドラマを合わせた映像作品で27代目の金田一(28代目は加藤シゲアキ)であり、今回は3作目だ。吉岡以外に以前に金田一を演じた俳優は、いったいどんな顔触れなのだろうか?
金田一耕助を初めて演じた役者は、戦前戦後に活躍した時代劇スター・片岡千恵蔵である。1947年12月に公開された映画「三本指の男」(原作の「本陣殺人事件」を改題)で颯爽とスクリーンに登場した。そのきっかけとなったのが当時の時代背景だ。
この時の日本はGHQの占領下にあり、日本刀を振り回すチャンバラ時代劇は軍国主義をあおり立てるとして禁止されていた。そのため、映画会社は現代劇の制作を模索する必要があったのである。
同作の脚本を担当した比佐芳武はミステリーの大ファンだったため、原作が推理小説雑誌に連載されると直ちに映画化権を買い取るように進言、制作が始まったのだった。
[1/4ページ]