6代目山口組、住吉会、稲川会の「トップ集結」で話題に出たこと
極道サミット
4月12日、神奈川・横浜の「稲川会館」で、6代目山口組(本部・兵庫県神戸市)、住吉会(同・東京都港区)、そして稲川会(同・東京都港区)のトップクラスが集結し、食事会が開かれた。5月に広島で開かれるG7サミットになぞらえて極道サミットなどと評する向きもあったが、一体何が話し合われたのか? 元山口組系義竜会会長の竹垣悟氏(現在は、暴力団組員の更生を支援するNPO法人「五仁會」を主宰)が解説する。
【写真を見る】驚きの井上組長との盃シーン、最高幹部が集まってルフィの上役を囲む
メインの出席者は6代目から高山清司若頭、住吉会は小川修司会長、そして稲川会は内堀和也会長だった。
竹垣氏によれば、
「高山若頭には、11代目平井一家の薄葉政嘉総裁(山口組若頭補佐)、2代目浜尾組の浜田重正組長(同若中)が付き添いました。この手の会合には顔を見せることが多い3代目弘道会の竹内照明会長(同若頭補佐)は不在だったということです」
当初、稲川会からは清田次郎総裁が出席予定だったが、内堀会長のみになったとのこと。出席者のメンツ・格を総合判断した結果なのだろう。
高山若頭、小川会長、内堀会長の3人だけで昼食をとった後、高山若頭は横浜に本部を置く浜尾組に立ち寄り、新横浜駅から新幹線で名古屋へ帰ったという。
高山若頭が積極的に
「こういった会合は、昨年死去した住吉会の関功会長の代から開催されるようになったと記憶しています。3組織のトップクラスが集まって“親善外交”を行うことは、互いにメリットがあるだろうという目論見のもとですね。高山若頭が積極的に進めていると見ています」(同)
6代目山口組は稲川会とは親戚関係にある。2年前に稲川会は総本部を通じ、「6代目との間では火器・銃器の使用を一切認めず、些細な事故トラブルなど絶対になきよう。事件や行為が発覚した場合は理由を問わず厳重に処罰する」との告知が出されている。一方、6代目と住吉会との間に縁戚関係はなく、いわゆる友好的な関係にとどまる。かつては激しい抗争が展開された間柄でもある。
「今回に限ったことではありませんが、会合の主旨として、特に関東ではそれぞれの縄張りを侵食せずやって行きましょうということですね。加えて住吉会は福岡・久留米に本拠を置く道仁会と五分の兄弟関係にありますから、友好の輪が広がることを意味します」(同)
[1/2ページ]