理不尽な捜査や司法判断に対抗できるのは「デジタルタトゥー」 裁判官や検察官の情報をシェアできる時代に(古市憲寿)

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 袴田事件の再審開始が決定した。検察が特別抗告を断念したためで、再審では無罪判決の公算が大きい。

 袴田事件とは、1966年に静岡県清水市で発生した強盗殺人・放火事件で、一家4人が殺害された。警察は30歳だった袴田巖さんを逮捕。裁判では無罪を主張し続けたが1980年に最高裁で死刑判決が確定している。

 だが2014年、静岡地方裁判所が再審開始、死刑と拘置の停止を決めた。袴田さんは47年ぶりに自由の身となった。村山浩昭裁判長は「拘置をこれ以上継続することは、耐え難いほど正義に反する状況にあると言わざるを得ない」と述べている。...

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