「血がつながってるってだけで関係ない」 岸田総理襲撃の容疑者の父が取材に明かした本心
大黒柱だった母
4月15日、和歌山市で行われた岸田首相の選挙演説会場に爆発物が投げ込まれた事件で、威力業務妨害容疑で逮捕された木村隆二容疑者(24)。木村容疑者の周辺を取材すると、「家の中からしょっちゅう怒鳴り声がしていた」と証言が。また、木村容疑者の父が取材に語ったこととは――。
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社会部記者によると、
「同居する母親(53)との関係は良好だったらしく、近隣住民は木村が母親と一緒にガーデニングを楽しむ姿を何度も目撃しています」
この母親こそ木村家の大黒柱だった。一家を知る関係者が言う。
「隆二君がまだ幼い頃ですが、母親は百貨店の化粧品売り場で美容部員をしていました。ほかにも副業としてインターネットを使った通信販売ビジネスを立ち上げ、そのためのホームページも作成していました」
なお、木村家が暮らす兵庫県川西市の自宅も母親名義で購入されている。他方、父親(57)については、
「運送業の『赤帽』をもともと一人で営んでいて、自宅のある川西市の隣、伊丹市の麺類製造業者の工場に出入りして、朝早くからうどんを運んでいましたよ。仕事のことを“シノギ”なんて呼んでいましたね」(同)
「僕、関係ないじゃない。ただ、血がつながってるってだけで」
父親は目下家族と別居中だが、近隣住民も以下のように証言する。
「実は木村さんの家が移り住んできてから、しょっちゅう怒鳴り声が聞こえるようになりました。モノを投げたり、落とすような物音がして、うちは夜中に目を覚ますことも。ただし数年前にご主人が姿を消してからは、そうした物音は一切しなくなりましたね」
家庭内に不和があったのか。
実父の携帯電話に連絡を取った。すると、
「僕は容疑者のお父さんやね。容疑者(本人)じゃないよね。僕、関係ないじゃない。ただ、血がつながってるってだけで」
理屈はたしかに間違ってはいない。事件の報に驚きはなかったのか。
「驚くとか驚かないとか、お宅に教える必要ないじゃないですか。なんで僕が語らなあかんのですか。語りませんけど大丈夫ですか」
そして、
「テレビも見ないしね。全然興味ないんです。マスコミなんて……。事件も翌日に他人から知らされただけで。スマホだって、車でナビを見るのに使うだけで」
本人が黙秘を続けている段階では、背景や動機は不明であるが、容疑者が過去に起こした裁判の資料からは、安倍元総理を銃撃した山上徹也被告(42)の影響が明らかに垣間見えて――。4月20日発売の「週刊新潮」では、事件の深層を詳報する。