早くも11敗「巨人」が抱えるシーズン終了後の難題 大物3人の年俸は原理論で簡単に削れない?
「あと一本」が出ない打線
4月16日の中日戦を落とし、わずか1日で最下位に逆戻りとなった巨人。これでペナントレース第2節以降、4カード連続の負け越し。また、開幕15戦での10敗到達は2018年以来5年ぶりで、2リーグ分立後、球団ワーストタイでもある。そして18日のDeNA戦も落とし、これで11敗。
「敗因は投打ともにあります。チーム防御率は3.28でリーグワースト。チーム打率は2割3分2厘で4位、総本塁打数13だけがリーグトップです。打線はヒットこそ出るものの、走者をためた場面での『あと一本』が出ません。投手陣は先に点を取られるので、常に相手チームに試合の主導権を握られています」(スポーツ紙記者)
7-5のスコアで負けた16日の試合後、原辰徳監督(64)は打ち合いの末に5得点をとった打線のことを聞かれ、こう答えた。
「徐々に。いちばんの軸のところ(クリーンアップ)は、つながっていないというところはあるんでしょうが、(クリーンアップの脇を)固める側はたいぶ良くなってきたと思いますよ」
手応えは感じており、「これからに期待してくれ」というわけだが、開幕から15試合目のこの日、原監督が編み出した打順は13通り。クリーンアップにタイムリーヒットが出ない状況に頭を抱えているのだろう。
「原監督は14日の中日戦から不振の坂本勇人(34)を3番に入れました。今季の坂本はオープン戦から快音が聞かれず、下位の打順でスタートしましたが、あえて3番の要所を任せることで発奮させたかったのでしょう」(前出・同)
長くチームを牽引してきた坂本だが、グラウンド外、それも今オフに“難題”を抱えている。
「坂本は今季で5年の複数年契約が終了します。推定年俸は6億円。今の成績のままなら減俸は確実ですが、チームを支えてきた功労者なので今オフ、新たな契約を結ぶにあたって、数字(成績)だけで判断されることはないと思います」(関係者)
また奇しくも、丸佳浩(34)もフリーエージェント権を行使して巨人に移籍した際に交わした複数年契約が今季で終了(推定年俸4億5000万円)となる。それだけではない。単年契約の菅野智之(33)も加わるのだ。菅野は昨季オフの契約更改でダウン提示を受けたが、まだ5億円以上(推定)をもらっており、坂本同様、投手陣のキャプテンの座を譲った今もチームに強い影響力を残している。
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