神戸山口組の井上組長との盃写真を入手 「ルフィ連続強盗・特殊詐欺」の上役が利用したヤクザ・パワー

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井上組長との盃に同席

 写真で確認できるように手首まで刺青を入れているBは、「DRAGON○○」などと、○○の部分に自分の名前を入れたロゴのようなものを所有車にペイントしたり、左手の親指と人差し指との間に刺青にして入れていたりしていたという。

 先に触れたように序列トップのAは井上組長と盃をかわしているのだが、その席には当然ながらBもいた。

「神戸山口組からは若頭で俠友会の寺岡修会長(肩書きはいずれも当時)、若頭補佐で黒誠会の剣政和会長(同)、そして同じく若頭補佐で2代目英(はなふさ)組の藤田恭道組長が集合写真に収まっていました」(同)

 組長のみならず組織のナンバー2、最高幹部が列席する状況について、竹垣氏はこう分析する。

「組をあげてAと盃をしているという風に見えますよね。写真からはAの活動は神戸山口組のフィリピン支部として認められているかのような印象を受けます。ただ、暴力団組織なら普通は稼いだカネの一部を上納、つまり井上組長に届けるはずなのですが、それは一切していないと聞きました」(同)

捜査当局が注目

 どういうことか。

 盃をかわした当時の神戸山口組は今とは違って力がまだあった。そこをAが利用したという面が強いのが実態ではないか、と竹垣氏は語る。

「Aとの盃は“裏盃”と呼ばれるようなもので、Aは神戸山口組に正式に所属しているわけではないようです。むしろAやB、そしてCは井上組長との関係を笠に着てビジネスを展開してきたのでしょう。近づいてくる人を来る者拒まず、で受け入れて盃を交わしていると、ヤクザの方が大変な目に遭う時代と言えるかもしれないですね」(同)

 竹垣氏は最後にこう言う。

「誰もがわかっていることですが敢えて申し上げると、一味に対する追及も大事ですが、その上部組織を摘発しない限り、今回の事件解決はとても望めない。加えて、新たな特殊詐欺・強盗事件が起こる可能性もあります」(同)

 一連の情報はもちろん警察にも提供されている。強盗事件の実行犯が“自供”をしても、それを裏付ける証拠の確保に手間取っている中、ひとつの突破口となり得るということで捜査当局が注目しているのは間違いない。

デイリー新潮編集部

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