増加する主婦のひきこもり……夫から「家事や育児をおろそかにしている」と怒鳴られ、追い詰められた「49歳女性」の証言

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コロナ禍で明るみに出た女性たちの我慢の限界

「これまでの日本社会は女性があらゆることを抱え込み、諦めや我慢で成り立ってきた部分があると思います」

 こう語るのは、“ひきこもり女子会・ママ会”を開催している「ひきこもりUX会議」の共同代表理事・林恭子さん。ひきこもりの経験者でもある林さんは、生きづらさを抱える当事者たちの居場所作りに取り組んできた。いま、女性たちの負担は限界にきていると指摘する。

「コロナ禍で女性の自殺やDV被害が増えました。現代は特に、女性が担っている負担が多すぎる。母親だから、妻だから、娘だからといって、子育て、家事、介護は女性が担う。さらに今は社会にも進出して立派に働かなければいけないというプレッシャーまである。さまざまな困難や悩みを抱え、ひきこもる主婦は個人の問題ではなく社会構造の問題だと思うんです」

 国は「女性活躍」を推進しているが、結婚や出産というライフイベントを迎えると、家事や育児の負担がのしかかる女性たち。両立する負担を強いられて走り続けることも、主婦を選択して社会とのつながりを失うことも、どちらの選択も厳しさがあることが浮かび上がってきた。

 女性がその重い荷物を下ろして、少し楽になれるように、社会が変わっていかなくてはならないのではないか……主婦たちが「ひきこもり」となってしまう現実はそのことを突きつけているのではないだろうか。

NHK「クローズアップ現代」取材班

デイリー新潮編集部

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