「ガーシー」陥落の日を待ち構える警察

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捜査当局の神経を逆撫で

 確かに名誉棄損罪での国際指名手配は珍しいだろうが、もとはといえば彼が国外に留まり続けた結果である。また、仮に「事実」であっても、名誉棄損罪は成立することはある。

 前出・社会部デスクはインタビューの中身をこう評価する。

「これに限らずですが、彼の言動が捜査当局の神経を逆撫でしてきたことは間違いないでしょう」

 警視庁は、現地に捜査員を派遣する方向で調整を進めていることも報じられている。

「これまでの当局の捜査に抜かりや焦燥はなく、淡々と進めてきた印象があります。その流れの中で今回の捜査員派遣もあるのだと見ています」(同)

 派遣の時期は、「ラマダン」明けの4月下旬以降になるとのことだ。

「UAEが捜査にどこまで協力するのかはハッキリとしないようですが、捜査員を派遣するくらいなので必要性があるということなのでしょう。そもそもそれ自体が各方面に対してプレッシャーになり、メリットとデメリットを天秤にかけた際にメリットの方が大きいということもあると見られています」(同)

捜査員の派遣でXデー

 ところで、このデスクはガーシー容疑者の「軟化」をこう読み取る。

「旅券返納命令違反は最高で懲役5年に処される可能性がある犯罪です。それが起訴事実に加われば、そもそも実刑不可避の現状においてさらにダメージになる。今後、身柄拘束されることがあったとして、“返却するつもりだったが紛失した”と主張できれば、返納命令違反の容疑を回避できるとの思いもあったのではないでしょうか。それでも捜査員が現地に入った段階で逮捕のXデーは近いと思われます」(同)

 捜査から身をかわす流れの中で、新たな犯罪を重ねない細心の注意を払っているようにもうかがえるが、当局はさらにその先を見ているということになるだろうか。

デイリー新潮編集部

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