田中みな実がフジ「あなたがしてくれなくても」に出演 連ドラ9作目でそろそろ正念場か
ほかの女性アナ出身の女優は?
一方、田中並みにドラマで活躍する女性アナがなかなか出てこない。大阪の読売テレビを2015年に離れ、局アナ出身者が数多く所属する「セント・フォース」に入った川田裕美(39)の場合、女優活動も希望し、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(2016年度上期)に登場したものの、その後は目立った女優活動がない。
TBS「ノーサイド・ゲーム」(2019年)に出演し、主演の大泉洋(50)が演じる自動車会社ラグビー部部長の大学時代のマドンナ役を演じたが、その後はドラマ出演がない。
テレビ東京を2020年で離れ、やはりセント・フォース入りした鷲見玲奈(32)は日本テレビ「アプリで恋する20の条件」(2021年)で女優デビュー。4番手で、離婚成立前にマッチングアプリに手を出す既婚女性を演じた。
その後、テレ朝「ドクターX~外科医・大門未知子~シーズン7」(同)、TBS「DCU」(2022年)、日本テレビ「パンドラの果実 科学犯罪捜査ファイル」(同)などに登場したものの、レギュラー出演はない。
ほかのアナ出身の女優もドラマ出演のほとんどがゲスト出演。観る側が演技力を確認する前に出番が終わってしまう。
例外は田中のTBSの後輩・宇垣美里(31)。2019年に退社した後、上戸彩(37)や武井咲(29)らが所属する「オスカープロモーション」に所属した。3月末までフジ「自由な女神 -バックステージ・イン・ニューヨーク-」に4番手で出ていた。
主人公は駆け出しファッションデザイナー(井桁弘恵・26)で、宇垣はその知人の女性ドラァグ・クイーン役。目がくらむようなド派手な衣装とメイクで登場していた。
オスカー入り後の初ドラマもフジ「彼女はキレイだった」(2021年)。6番手でレギュラー出演した。物語の舞台となったファッション誌編集部で働くビューティー・エディター役だった。
2月まで放送されていたTBS「あなたは私におとされたい」では初めてのトメ(準主演格)に。証券会社で社内結婚した夫(村井良大・34)を、主人公の新入社員(鶴嶋乃愛・21)に狙われてしまう女性で、バリバリのキャリアウーマン役だった。
田中と宇垣の共通点は事務所に女優が数多くいること。するとドラマの制作現場との関係が密になるから、女優の仕事をするのに有利なのは間違いない。野際さんにも超敏腕の女性社長兼マネージャーが付いていた。半面、キャスターを志望するのなら、キャスターが数多くいる事務所のほうが、メリットが見込める。
名優の条件は「1声、2顔、3姿」と古くから言われるので、3つとも揃っている女性アナ出身者の転身先に女優はうってつけと思われるが、実際には転身して成功した人は少ない。年齢がネックになるようだ。
TBSの在籍が短かった宇垣ですら5年いた。田中は5年半、鷲見が7年、川田は8年だ。野際さんはNHKに4年いた。20代後半になっていた。この4人に限らず、年齢を重ねてから演技を勉強し、同年代の女優に追いつくのは簡単ではないという。また、「元アナ」の知名度がいつまでも通用するほどドラマの世界は甘くない。
さて、田中は野際さんのように記憶に残る女優になれるのか。