田中みな実がフジ「あなたがしてくれなくても」に出演 連ドラ9作目でそろそろ正念場か

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 奈緒(28)が主演するフジテレビの連続ドラマ「あなたがしてくれなくても」(木曜午後10時)が13日に始まる。奈緒が演じるOLが、永山瑛太(40)扮する夫とのセックスレスに思い悩む物語だが、助演する田中みな実(36)も注目を集めそう。“キワモノ”と見る向きすらあった田中の評価が今、高まっている。アナウンサー出身の女優は大成が難しいというジンクスを覆せるか?

キワモノ視もされた田中だが、評価が一変

 奈緒が演じる主人公は夫とのセックスレスが発端となって、会社の上司(岩田剛典・34)と急接近する。その上司の妻でファッション誌の副編集長に扮するのが田中だ。番手(出演者紹介の順番)は3番手で、重い役である。

 田中はアナをしていたTBSを2014年に退社し、フジの連ドラ「絶対正義」(2019年)で女優活動を開始した。以降、テレビ朝日「M 愛すべき人がいて」(2020年)では奇行を繰り返すレコード会社秘書を演じ、テレビ東京「吉祥寺ルーザーズ」(2022年)ではエキセントリックな元雑誌編集長に扮した。

 テレ朝「ボーイフレンド降臨!」(同)では、直感に頼って生きる小劇団の女優を演じた。風変わりな人物の役が多かったことから、個性派バイプレイヤーの印象が強かった。「キワモノ」扱いする向きすらあった。

 だが、NHKのBS4Kで3月13日に放送された「悪女について」でドラマ初主演を果たし、好評だったことから、にわかに評価が高まりつつある。演技派と見る声が上がり始めた。

「悪女――」で田中が演じた富小路公子は極貧の家に生まれ、辛酸を舐めるが、持ち前の美貌と知恵を武器にして、資産家にのし上がる。ただし、あこぎなことをしたので評判は最悪。最後は自分の所有するビルから落ちて息絶える。なぜ転落したのかは不明で謎の死だった。なにより、公子の本当の人間性が誰にも分からなかった。

 原作は故・有吉佐和子氏が1978年に発表したベストセラー小説。ドラマ化は3度目だった。まずテレ朝が故・影万里江さん主演で1978年に放送し、次にTBSが沢尻エリカ(36)主演で2012年に制作した。

 田中版は時代設定を現代に置き換えたものの、物語の本質はそのまま。公子を演じるには妖しさやしたたかさ、哀しさなどが必要で、難しい役柄だが、田中は十分演じきった。本人も手応えを感じたはずだ。

 田中はアナ出身の女優の中で頭一つ抜けた存在に躍り出た形。アナ出身の女優で十分と言える実績を残しているのは元NHKの故・野際陽子さんとフジを1985年に退社した元ひょうきんアナ・山村美智(66)くらいだが、田中も仲間入りを果たしそうだ。その試金石となるのが「あなたが――」だろう。

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