「3月31日解散断行」怪文書が出回った舞台裏 官邸のマッチポンプ説も

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解散風はどうなった?

 先の政治部デスクが言う。

「自民党の幹部は“岸田さんのことだから何があってもおかしくない”と情報収集に躍起でした。先月中旬には総理が党の事務方を預かる元宿仁事務総長と会食した。これも“選挙資金に関する打ち合わせでは”との臆測を呼んだんです」

 が、吹き荒れた解散風は急速にないでいく。

「今年度の予算が成立するや、岸田総理は公明党の山口那津男代表のもとにあいさつに出向いた。公明党は統一地方選挙を国政選挙並みに重視します。山口氏が“いよいよ統一選ですよね。解散じゃありませんね”とクギを刺すように尋ねると、総理は“統一地方選ですよね。補選もあります”とあっさり応じた」

 翌日、山口氏は恒例になっている総理との昼食会に出席。直後に記者から「解散の雰囲気は?」と尋ねられると、上機嫌で手を振ってみせたという。

「例の怪文書は、解散説の発信元が総理の意を受けた木原誠二官房副長官だったことを示唆していました。重鎮の麻生太郎副総裁や茂木敏充幹事長らは一貫して早期解散に慎重の立場でしたから、真偽はともかく官邸が発信源だった可能性は決して低くはありません」

 永田町では“総理の公定歩合と解散時期に関するウソは不問”が不文律。まさか、怪文書の出どころも官邸だったりして。

週刊新潮 2023年4月13日号掲載

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