大谷翔平「800億円契約」報道、急騰のウラ事情 トレードでもFAでもない、意外に早い“第3の選択肢”とは

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大谷が納得すれば早期決着も

 米大リーグ、大谷翔平の次期契約が総額6億ドル(約800億円/1ドル=134円で換算)に達する可能性を4月6日、米紙ロサンゼルス・タイムズが報じた。大谷はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では投打に大車輪の活躍で日本代表を優勝に導いた。そのインパクトで大谷の市場価値はより高まったようで、今オフにフリーエージェント(FA)となり、複数のMLB球団による争奪戦になったことを前提に、「5億ドルから入札が始まり、6億ドルに達する」との予想を書いた。

 これまでは最高でも5億ドルが相場とされてきた。ここに来てなぜ、一気に6億ドルにまで跳ね上がったのか。エンゼルスと大谷サイドの水面下の駆け引きを探ると、WBCでの活躍以外の要因が見えてきた。

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 米大手マネジメント会社の代理人は両者の交渉の現状をこう見立てる。

「エンゼルスは昨季のように早々と低迷し、プレーオフ進出が見えてこない状態が続けば、夏のトレード期限前に放出を考えざるを得なくなる。ただし、その前に残留の道を最大限、模索するはず。今はシーズンが始まったばかりで、チーム状態を見定めている段階だろう」

 かねて交渉は3月30日のMLB開幕が一つの節目とみられていた。大谷が「シーズン中は野球に集中したいから契約の話はしたくない」とのスタンスを貫いてきたからだ。

 しかし、大谷はWBCで決勝までプレーした影響もあり、開幕前に大きな進展は見られなかった。今季の契約合意も、昨季最終盤の10月1日だったように、通常のシーズンなら契約はシーズン終了後がメドになるところだが……。

 今季はオフにFAになるため、事情は異なる。エンゼルスが大谷と独占的に交渉できる期間はFA権を取得するまで。シーズン中に契約交渉をしなければ、みすみすFAになってしまう。

「大谷はシーズン途中でも、条件面、チーム状況などに納得すればエンゼルスに残留することにサインすると思う。エンゼルスの出方次第では、意外に早く決着することもあり得る」(同代理人)

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