都が規制強化へ ホストクラブのド派手な「広告トラック」を走らせているのは店でもホストでもなかった
新宿や渋谷でホストの顔を掲示しながら走っている、あのうるさくてド派手なトラックは排除されるのか――。東京都は、繁華街で野放しになっていた「広告トラック」の規制強化に乗り出す方針を固めた。実はホストクラブには規制を無視してでも走らせたいワケがある。
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【写真】歌舞伎町「大久保公園」前の通りでスマホをいじりながら客を待つ「立ちんぼ女子」
抜け穴は「ナンバー」
〈2022年度 年間売上No.1 1億6000万突破〉
〈年間No. 1 最年少1400万player〉
夕刻、西武新宿線新宿駅前に立っていると3分に一度くらいの頻度で、ホストの大きな顔が車体に映し出された大型トラックが通り過ぎていく。目が眩むほど夥しい光量を放っていたり、大音量で音楽をかけていたり、公道なのにやりたい放題だ。
一部、キャバクラや風俗情報サイトの車も混じっているが、ほとんどがホストクラブの広告である。記者は4月10日、11日の夕刻に取材をしたが、常時十数台の広告トラックが歌舞伎町界隈を徘徊していた。
都屋外広告物条例では、運転手の注意力を著しく低下させるようなデザインの広告トラックは安全面から認めておらず、これらのトラックはすべて“抜け穴”を使って規制を逃れている。それが「ナンバー」だ。記者の前を通り過ぎた広告トラックはすべて「大宮」「横浜」「野田」「名古屋」などの都外ナンバーだった。
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