三浦瑠麗氏はいまもフジテレビのご意見番 そもそも番組審議会の役割って何?

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番審って何?

 番審は放送法に定められているので、各局の開局時からあるが、うまく機能しないこともある。だからBPOが生まれたという一面もある。

 例えば、あるベテラン女優の委員は名誉職だと思い込み、さっぱり出席しなかった。これでは実務に支障が出るし、ほかの委員に失礼だ。審議会の権威にも傷がつく。

 また、ある局では審議される側の社員に問題があった。世間でその社員の番組が「やり過ぎではないか」との声が上がっていたため、委員側が番審に招聘したところ、出席するはずだったが、当日になって欠席した。逃げたのだ。まるで学生のノリだ。

 さて、番審ではどんな委員たちが視聴者に代わって審議しているのか。在京民放キー局5社の顔ぶれを見てみたい(委員リスト内は敬称略)。

 日本テレビは次の通り。

 委員長・三宅弘(弁護士)、鈴木嘉一(放送評論家・ジャーナリスト)、岡田惠和(脚本家)、酒井順子(エッセイスト)、山崎直子(宇宙飛行士)、治部れんげ(東京工業大リベラルアーツ研究教育院准教授)、谷口優(月刊『宣伝会議』編集長)、パトリック・ハーラン(タレント・文化人)、廣瀬俊朗(株式会社HiRAKU 代表取締役、元ラグビー日本代表主将)。

 岡田氏はNHK連続テレビ小説「おひさま」(2011年度上期)、同「ひよっこ」(2017年度上期)、テレビ朝日「にじいろカルテ」(2021年)などを執筆。日テレ作品は「ど根性ガエル(2015年)以降、書いていない。

 テレ朝はこうだ。

 委員長・見城徹(幻冬舎社長)、副委員長・田中早苗(弁護士)、秋元康(作詞家)、内館牧子(脚本家)、小谷実可子(スポーツコメンテーター、日本オリンピック委員会常務理事)、小松成美(作家)、丹羽美之(東京大学大学院情報学環教授)、藤田晋(株式会社サイバーエージェント代表)、増田ユリヤ (ジャーナリスト)。

 各局で幅広く仕事をしている秋元氏は、テレ朝でも2022年のドラマ「最初はパー」の原作・企画などを担当。内舘氏は2015年の「エイジハラスメント」以降、テレ朝では書いていない。

 増田氏は「ワイド!スクランブル」コメンテーター。藤田氏はテレ朝会長の早河洋氏が会長を務めるAbemaTVの社長でもある。

 次はTBSである。

 音好宏(上智大文学部新聞学科 教授)、副委員長・中江有里(女優・作家)、江澤佐知子(医師)、尾縣貢(日本陸上競技連盟会長・筑波大学教授)、萱野稔人(津田塾大総合政策学部教授)、喜田村洋一(弁護士)、佐藤智恵(作家・コンサルタント)、長嶋有(作家)、水無田気流(國學院大経済学部教授・詩人・社会学者)、目加田説子(中央大総合政策学部教授)。

 中江は2020年の映画「海辺の映画館―キネマの玉手箱」以降、女優活動をしていない。萱野氏は「news23」のゲストコメンテーターを担当している。目加田氏は「サンデーモーニング」にコメンテーターとして登場することもある。

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