ルフィとヤクザとをつなぐ新たな「密接交際者」が浮上した

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6代目山口組の3次団体の幹部と

 特殊詐欺グループをめぐっては、4名よりもさらに上の指揮役として、AとB、2人の人物の存在があるとこれまで報じられてきた。いずれも暴力団関係者である。
竹垣氏のもとには実名での情報が入ってきていたというが、今回、男性の情報提供により新たな人物が登場したという。これをCとしておこう。

「情報提供者によると、一味を統率する立場として、A、Bの次の3番手として、Cがいるそうです。フィリピンから連れ戻された4人のうち渡邊容疑者と親しく、同じ北海道出身。Cは6代目山口組の3次団体の幹部と深い間柄だということで、一味とヤクザとのつながりを強く推認させる話をしてくれました」(同)

 やはり暴力団の影が見え隠れするのである。

 もっとも、A、B、Cの3人が団結しているかというとそうとも言い切れず、Cと他の2人との関係は微妙な点もあるようだ。

2019年の一斉検挙

 いささか旧聞に属するが、2019年11月、フィリピン入管が日本側の国際手配に応じ、廃ホテルを拠点としていた日本人特殊詐欺グループ36人を一斉に検挙したことがあった。これにA、B、Cの3人が関与していたという。

「このグループはCが元締めとして取り仕切っていたようなのですが、検挙を機に、AとBがグループの切り崩しをはかったそうです。2人はCの手下に“今後オレたちに忠誠を誓うなら逃してやる”などと甘言を弄(ろう)して、実際に20人ほどを逃亡させて、自らの傘下に入れたということです」(同)

 同じような特殊詐欺グループとして連携していても、シノギ自体は当然、実力主義ということなのだろう。

「AとBはCがそれまで持っていた箱(特殊詐欺のスキーム)をすっかりもらって、手下らを使って新たな特殊詐欺を続けてきたと聞きました」(同)

 こうした情報はすでに警察も把握している。捜査の進展が望まれるところである。

デイリー新潮編集部

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