歌舞伎町で男女16人逮捕…ぼったくり被害急増のマッチングアプリ犯罪への対処法と、カモにされる人の特徴

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一般女性を装って

 マッチングアプリを使った“ぼったくり”被害が拡大中だ。東京・歌舞伎町でマッチングアプリで知り合った男性客5人に対し、ぼったくり行為をはたらいたとして、バーの従業員の男女16人が逮捕されたことが4月6日に発表された。

「事件の舞台になったのは3店でした。女性従業員にマッチングアプリを使用させ、知り合った男性5人に『前から行きたかった店がある』と言って連れ込ませました。飲み放題コースを注文するのですが、ゲームに負けたら一気飲みなど、20~80杯もの酒を注文させ、最大で33万円を請求したのです」(社会部記者)

 歌舞伎町では今年に入ってから、同様の手口による被害総額が5000万円超となっており、新宿区役所が「マッチングアプリで知り合った女性についていかないように」というアナウンスを路上で流したり、新宿警察署による立て看板が出ていたりと、警察・行政を挙げて警戒を呼び掛けている。

 被害は歌舞伎町だけではない。

「横浜市では、やはり女性従業員にマッチングアプリで知り合った男性を店に誘い出させ、50万円を超える高額な請求をしていた男が逮捕されています。このケースで、女性従業員は半額の25万円を払うそぶりを見せ、男性客は25万円を払ったといいます。半額なら仕方ないかと思わせようとしたのか、なんとも巧妙な手口です。この他、都内では池袋などでも同様のマッチングアプリを悪用したぼったくり被害がしばしば聞かれます」(同)

 友人を探したり、転職やビジネスで活用したりと、マッチングアプリには様々な形態があるが、今回、問題となっているのは異性、それも恋人や結婚相手を探すタイプのものだ。

「昨年8月、俳優の上地春奈がマッチングアプリで知り合った2歳年上の男性と結婚しました。人気タレントの新山千春も同年、13歳年下の新恋人はマッチングアプリで知り合った年下男性と告白し、話題になっています。ほかにも、鷲見玲奈はテレビ東京在籍中だった20年3月放送のテレビ番組で、出会い目的でマッチングアプリに登録したことがあると告白。現役の女性局アナが利用していたとカミングアウトし衝撃が広がりました。さらに、22年に結婚した人のうち5人に1人はマッチングアプリだったという調査もあります(明治安田生命)。人口減少対策でもあるのでしょうが、大手のアプリと組んで恋愛や結婚のきっかけを市民に提供している自治体もあります。今では婚活の主要アイテムとして欠かせなくなったマッチングアプリですが、運営会社が安全性に配慮しているとはいえ、使い方には十分な注意が必要です」(ITライター)

 もっとも、出会いや婚活の場という、本来の目的とは違う意図をもって利用する男性もいなくはない。一口にマッチングアプリと言っても、身分確認などが厳格な業者から、通称“ヤリモクアプリ”などと呼ばれる、遊び感覚での飲食や、性的行為(ヤル目的=ヤリモク)などを主な目的として使われ、簡単に登録できる業者までさまざまな種類があるという。

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