朝ドラ「らんまん」がSNS上でさっぱり話題にならないナゾ 不運な外的要因にも悩まされる?
NHKの朝ドラ「らんまん」が初週の放送を終えた。SNS上では“反省会”が開催されるほどの悪評もない代わりに、これといった高評価も聞かない。つまり話題になっていないのだ。メインの神木隆之介も浜辺美波もまだ出番がないとはいえ、どうしたのだろう。
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4月3日放送の初回視聴率は16・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)だった。前作「舞いあがれ!」の初回16・3%を下回り、2021年後期の「カムカムエヴリバディ」(16・4%)以降、4作連続で16%台のスタートとなった。民放プロデューサーは言う。
「放送開始が8時に繰り上がった2010年前期の『ゲゲゲの女房』以降、全話平均の最低が『舞いあがれ!』の15・6%でした。『らんまん』は、それよりも低いスタートを切ったことになります」
話題になっていないのは、その証というわけだ。
「これまでなら、『おちょやん』の子役(毎田暖乃)が強烈とか、『カムカム』の子役(網本唯舞葵)がヒロインの上白石萌音にそっくりだとか、『おかえりモネ』では初回からスマホが出てきたとか、それぞれがネットを騒がしてきました。ところが『らんまん』の初回で話題になったのは、続く『あさイチ』の朝ドラ受けで博多大吉が『嫌な終わり方でしたね』と言ったことくらいでしょう。初週で主人公の母親(広末涼子)が死んでしまったことに《1週目でこれはしんどい》とか、祖母役の松坂慶子の鬼形相に《圧倒された》といった声は上がりましたが、いずれにしても暗い話でした」
全体的に地味ということか。
大谷翔平という外敵
「朝ドラの本分は“明るく、楽しく、前向きに”です。いや、使命と言ってもいいかもしれません。ところが『らんまん』の時代設定は、男尊女卑が激しく封建的な江戸末期。しかも主人公は病弱で、走ると熱が出るというのは『舞いあがれ!』のヒロインの幼少期と一緒です。舞台は高知ですが、『おかえりモネ』の気仙沼や『舞いあがれ!』の五島のような圧倒的な自然美もない。正直言って、『らんまん』を見てから学校や会社に行って、元気に一日を過ごそうという気になれません。朝ドラ受けの華丸大吉だって、初日は『嫌な終わり方』、3日目は『不穏な空気』と受けることが辛そうで、主人公の母親が亡くなった5日目は受けることすらしなかった。ネットで盛り上がらないのも仕方ありません」
他にも数字が上がらない理由がある。
「大きな“外的要因”があります。それはWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)と大谷翔平です。『舞いあがれ!』は3月21日のWBC準決勝(対メキシコ戦:TBS=視聴率42・5%)と翌22日の決勝(対アメリカ戦:テレビ朝日=同42・4%)が裏番組となり、それぞれ8・7%と9・8%と朝ドラとしては信じられないくらいの低視聴率となりました。その結果、全話視聴率は賛否両論あった『ちむどんどん』よりも低くなってしまったのです」
もっとも、WBCは侍ジャパンの優勝で終わった。
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