【インタビュー】“刑務所の先生”「吉本興業」元専務が言葉を失った「女性受刑者の不可解な嘘」

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コロナ禍で消えた記者会見

 ボクは吉本時代、広報担当として、不祥事が起きた際のマスコミ対応をやっており、その経験を活かして、退社後は“謝罪マスター”として、企業の危機管理コンサルタントを行っているのですが、謝罪会見でよくある失敗もまた、話す内容に「嘘」「ごまかし」「言い訳」が含まれていることが多い。まあ、だからこそみんな犯罪者になる、と言うわけではないですが、繋がっているなと改めて思いますね。

 コロナ禍で、日本も世界も、大きく変わってしまいました。最近は、企業などで不祥事が起きても、マスコミを大勢呼んでの記者会見が、あまり開かれなくなったのではないかと思いますが、これもどうかと思いますね。外部から追求されなくて済みますから、内部調査も甘くなり、悪い部分が是正されなくなっていくのではないかと思います。それと同時に、記者の方々も、記者会見で質問する機会が少なくなると、どういう質問をすればいいのか、そういった経験が積めない。たまに開かれる会見なんかを見ていますと、相手が喋りたいことをただ聞くだけになっているような気がします。コミュニケーション不足は、大したことないように思われがちですが、それが続くと、いつの間にか大きな問題に発展している、ということがよくあります。コロナ禍が落ち着いた今、改めて見直してもいいのではないかと思います。

デイリー新潮編集部

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