「100万回 言えばよかった」の怪演で話題…スタッフが証言する、普段の「49歳・荒川良々」とは
驚きの身長
「サ道」の公式サイトを見ると、荒川が演じた役は《窓際会社員。営業課長。家族や部下からぞんざいな扱いを受けている悲哀のサウナー》と説明されている。
これぞ荒川のイメージと喜んだ視聴者も多かったに違いない。ドラマ制作を担当する民放のスタッフが言う。
「とぼけた役を演じてきた荒川さんが全く違う役柄で登場したわけですから、視聴者の驚きは大きかったようです。ネットでも荒川さんのことを『デカいし怖い』と驚いていました。ところが私たちにとっては、池澤という登場人物のほうが荒川さんの素に近いと言っても過言ではありません。そもそも荒川さんは高校でラグビー部に所属していたほどで、身長は180センチを超えています。初めて会ったスタッフなら誰でも、荒川さんの体格に驚きます」
荒川の名誉のため言い添えておけば、彼自身は非常に常識的であり、文字通りの善人と評判だ。
俳優の中村獅童(50)はラジオ番組「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」(ニッポン放送・平日・11:30)にゲスト出演した際、「改めていい奴だなと感じた人は誰か」と質問されると、荒川の名前を即答したほどだ(註)。
独立独歩のキャラ
とはいえ、撮影現場でカメラが回っていない時の荒川を知るスタッフほど、善人役を演じる荒川に強いギャップを感じていたという。端的に言えば、非常に怖い一面があるというのだ。
「楽屋に1人でいる時は穏やかで落ち着いた雰囲気です。ただ、普段でもちょっとつかみ所のないところがあり、そこに『あれ?』と違和感を覚えるスタッフはいるでしょう。決定的な場は酒席です。テレビや映画、舞台を見てスタッフが勝手に描いていたイメージが、呑み会の荒川さんを見て音を立てて崩れていくのです」(同・スタッフ)
荒川の酒癖は決して悪くはないそうだ。ところが、次第に目が据わっていくのだという。その結果、全身から発散される威圧感が半端ないという。
「酒を呑んでいる荒川さんを見たことがあるスタッフなら、今回の池澤役を『抜群のキャスティングだ!』と感心したに違いありません。実際、威圧感を発揮する荒川さんを見ていると、なぜ松尾さんは“おとぼけキャラ”で使い続けたのかと不思議になるくらいです(笑)。酒席を一緒にした後輩俳優はビビって寄りつきませんし、荒川さんご本人も誰ともつるまない独立独歩のキャラで知られています」(同・スタッフ)
幅広い演技力
荒川ほどの演技力があれば、サイコパス役で視聴者を震撼させて何の不思議もない。だが、酒席の雰囲気を知るドラマのスタッフにとっては、まさに“はまり役”と評価しているそうだ。
「誰もが荒川さんの演技力を高く評価しているとはいえ、荒川さんの善人役がワンパターンになっていたのも確かでした。ところが今回、犯人役を怪演し、ドラマの制作スタッフも荒川さんの幅広い演技力、いわゆる“引き出しの多さ”を再認識したと思います。脇役としては意外にギャラが高いことでも有名ですが、『100万回 言えばよかった』の評判で、今後も善人ではない役がオファーされる可能性は高いと思います」
註:中村獅童が語る俳優「荒川良々」の魅力とは?(ニッポン放送 NEWS ONLINE:2017年12月17日)
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