「ルフィ」グループによる連続強盗捜査で警察トップが焦る理由

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死刑または無期懲役

 すでに触れたように連続強盗では実行犯が強盗殺人や強盗致死罪で起訴されている。強盗殺人と強盗致死の違いは殺意の有無だが、法定刑はいずれも「死刑または無期懲役」しかない。

「一方で殺人罪は、“死刑または無期懲役、もしくは5年以上の懲役”と定められています。有期刑があるという点から見ると、殺人罪と強盗殺人・強盗致死罪では刑罰の重さが相当に違うということです。他人の所有物を無理やり奪おうとする行為は特に野蛮だと捉えられ、抑止力に期待しているということでしょう」(同)

 警察はむろん、連続強盗を指示したということでルフィを同等の罪で逮捕し、起訴に持ち込みたい。しかし目下、立ち往生しているというところのようだ。

実行役の自供

「死刑はともかく最低でも無期懲役ということで見てみると、事実上、終身刑化していますから、“一生出られない”ということは確実。そのため実行役が洗いざらいすでに話している可能性はあると思います。ただ、その供述を裏付ける明確な物証がないようであれば、検察は当然、起訴をOKしないでしょう」(同)

 仮に公判になっても、「死なばもろともということで勝手なことを言っている」と言われかねない。

「さらに悪いことに、そもそも“洗いざらい”話せるほど指示役のことを知らないかもしれません。ルフィへの取り調べ段階で実行役の自供をぶつけようにも、それを裏付けるものがなければ、はぐらかされるだけでしょう」(同)

 このままでは強盗殺人はおろか、被害額60億円以上とされる過去の特殊詐欺事件の実態解明もままならないということになるのだろうか。社会的に大きな注目を集める事件だけに、捜査陣が焦るのも当然だろう。

デイリー新潮編集部

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