現代日本人に圧倒的に不足している栄養素とは? オススメの食品をハーバード大で栄養学を極めた医師が指南
年は重ねても、老け込みたくはない。そう願い「外見」を取り繕おうとしたところで、体の「中身」が傷(いた)んでいては元も子もない。「食」によっていかに「内なる老化」を防ぐべきか――。ハーバード大で栄養学を学び現在は米国先端医療学会理事の満尾正氏が推奨する、健康長寿のための「絶対食」。
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「最近、お腹がダブダブになってきちゃって……」
「ここのところ急にシワが増えて困ってしまう」
人生100年時代、多くの人がアンチエイジングに気を配っているのではないかと思います。しかし、どうもみなさん「見た目のアンチエイジング」にばかり目を向けているような気がしてなりません。
もちろん、それも重要です。しかし、いくら見た目のアンチエイジングを心がけたところで、本当の意味で老いを遅らせるのは難しいでしょう。
なぜなら、「見た目」は“結果”であるケースがほとんどだからです。その結果をもたらす“原因”は「内部」に潜んでいる。つまり、体の「内なる老化」に注意し、それを食い止めなければ、本当の意味でのアンチエイジングにはつながらないのです。
そして、体の内部の土台となっているもの、そのメインは食事です。したがって、食事内容を見直し、改善することこそが、アンチエイジングの基礎であり近道といえるのです。私がハーバード大で学んだ際の恩師の言葉が、改めて箴言(しんげん)として胸に響きます。
「栄養学は医学の全てに共通する基盤である」
日本初のアンチエイジング専門病院
〈こう解説するのは、米国先端医療学会理事で医学博士の満尾正氏だ。
ハーバード大学外科代謝栄養研究室の研究員として学んだ満尾医師は、「栄養学は医学の全ての基盤」との教えを胸に、日本人として初めて米国アンチエイジング学会認定医となる。
帰国後の2002年には、日本で初となるアンチエイジング専門病院を開設し、のべ5万人の患者に健康長寿のアドバイスを行ってきた「抗加齢と食」に関するプロである。〉
栄養学、そしてアンチエイジング研究の世界に入ってから二十余年、さまざまな論文や知見に触れ、研究を積み重ねてきた結果、私がたどり着いた「抗加齢食」があります。それは灯台下暗し、あるいは「なんだ、そういうことだったのか」という意外にしてシンプルなものでした。
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