徳島県知事選「後藤田正純」まさかまさかの“当確目前” 妻・水野真紀が「地元入りしない」ことも好影響の声

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 3月23日に火蓋が切って落とされた徳島県知事選(4月9日投開票)。早くも後藤田正純・前衆院議員の「優勢」が伝えられ、地元はちょっとした騒ぎになっているという。日に日に当選が色濃くなる“後藤田フィーバー”の裏側にある、意外な理由とは。

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 徳島知事選には4人が立候補するが、自民党系が「3分裂」する異例の展開となっている。自民県連から推薦を得て6選を目指す現職の飯泉嘉門氏(62)、自民党前参院議員の三木亨氏(55)。そして無所属新人で立候補した自民前衆院議員の後藤田正純氏(53)による“保守・三つ巴”の構図だ。

 自民党関係者が話す。

「3月中旬に行われた党内調査で、後藤田32ポイント、飯泉26.7ポイント、三木22.4ポイントと、後藤田が頭一つ抜けた結果になった。選挙戦が始まってからも勢いは衰えず、“後藤田当選”が現実味を増しつつある」

 自民党や地元メディアはその要因について様々な分析を試みているが、その一つに挙がるのが、後藤田氏の「公約の分かりやすさ」だという。

「後藤田ブランド」の威力

 地元紙記者が解説する。

「後藤田氏の公約には“成田・徳島間にLCC就航”や“18歳までの医療費無償化”、“徳島のド真ん中にプロスポーツ観戦用のアリーナ建設”など具体的なものが目立ちます。民間シンクタンクの魅力度ランキングで最下位に沈むなど、県民の溜まっていたフラストレーションをすくい上げて解消する“未来図”の提示に長け、期待感が醸成されています」

 もう一つが「5期20年」におよぶ飯泉県政に対して反発や倦みを抱く県民の“受け皿”になっている点だ。実際、後藤田氏は告示前、「長期政権で周囲はよどみ、議会とは馴れ合いが続いた」と舌鋒鋭く飯泉氏を批判し、若者を中心に共感を呼んでいるという。

 しかし躍進の最大の要因は「そのネームバリューにある」と話すのは、政治アナリストの伊藤惇夫氏である。

「21年の衆院選では“比例での復活当選”と薄氷を踏みましたが、地元ではいまだ〈後藤田〉の名前は抜群の知名度を誇る。“最強の官房長官”や“カミソリ”と謳われた後藤田正晴を大叔父に持ち、単なる“田舎のお殿様”を超えたブランドイメージを有しています。その後藤田氏が今年1月、衆院議員を辞職して知事選に打って出たとあって、当初から選挙戦を優位に進める可能性を囁く声はありました」

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