【論点整理】放送法の解釈論争で立憲民主党の苦しい言い分 「高市早苗」捏造文書論争の論点3つを冷静に検討

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作り手は脅威を感じる危惧がある

 これに対する高市総務大臣の答は以下の通りである。

「政府統一見解で示しましたとおり、放送法第四条の政治的に公平であることの適合性の判断に当たっては放送事業者の番組全体を見て判断するとしており、この解釈については何ら変更はなく、政府統一見解はこれまでの解釈を補充的に説明し、より明確にしたものであるということはこれまでも累次委員会で申し上げてまいりました。

 これは、電波法七十六条、放送法百七十四条の適用にすぐ結び付くというものではなくて、番組全体を見るとしても一つ一つの番組を見ながら判断していかなければならないからということで、電波法七十六条の無線局の運用停止命令をちらつかせたという御指摘は当たらないと考えております」

 このあとで杉尾議員はいくつかの事例を出しながら、総理大臣などが番組に対して意見を言ったり批判をしたりすると、作り手は脅威を感じる危惧がある、としたうえで高市氏に見解を求めた。それに対して高市氏は、こう答えている。

昨日も私はたっぷりたたかれて

「ふだん矜持を持って報道すべきことを報道されている(テレビ局の)皆さんが萎縮されているんだろうかということは、私自身は実感としては分かりません。

(放送の)現場におられた(杉尾)委員だから、そのようにお感じになっているのかもしれませんが、昨日も私はたっぷりたたかれていましたし、まあ余り私自身がテレビで褒められることもなく、新聞にもテレビにもそうですけれども、とても萎縮をしていただいているとは思えない。しっかり伝えるべきことを伝え、批判されるべきことを批判していただいているんだなと受け止めております。

 とにかく、私自身が法律の条文を変えたわけでもないですし、行政の継続性の観点から従来の総務省の見解を申し上げてまいりましたので、それをもって放送事業者が萎縮しているという御指摘は当たらないと思います」

 杉尾氏は、これに次のように述べて別の話題に移っている。

「総務省はテレビ局の免許の許認可権を持っているわけですから、権力の行使はやっぱり極力抑制的にしてほしいということなんですね」

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