朝ドラ「らんまん」 主人公、出演陣、ストーリー…3分で読める放送開始前に知っておきたい情報と知識

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3:出演陣が魅力的

 万太郎と東京で出会い、大恋愛の末に結ばれる下町の菓子屋の娘・寿恵子を、浜辺美波(22)が演じる。ヒロインだ。ちなみに富太郎博士も菓子屋の娘・寿衛子夫人と恋愛結婚。当時としては珍しかった。この夫婦の関係も現実と物語はかなり重なる。

 浜辺による寿恵子は研究に打ち込む万太郎に代わり、あの手この手で苦しい家計をやりくり。最終的にはあっと驚く方法で家族を救う。寿衛子夫人も富太郎博士のために研究費や生活費の工面を続けた。

 寿恵子と実在した寿衛子夫人は読み方が同じ。なぜか? そうしなくてはならない理由があることが、物語の後半で分かる。

 ある事情から富太郎博士は新種のササを「スエコザサ」と命名した。万太郎も同じ道を辿るはず。胸を打つ愛のエピソードが待っている。浜辺による賢夫人ぶりも見どころになる。

 母親・ヒサ役の広末は朝ドラ初出演。3月7日の取材会で、第1週を家族と一緒に観て、涙を流したことを明かした。

 広末は高知出身。愛郷心が強いので感極まったのだろうが、それ以上の大きな理由がある。第1週、ヒサと万太郎はある悲しみに襲われる。すっかり演技派となった広末に注目だ。

 島崎も高知出身。高知県観光特使も務めているが、ご当地枠での出演ではないだろう。バラエティ専門のイメージがあるものの、TBSの昼の連続ドラマ「三代目のヨメ!」(2008年)に主演するなど30本以上のドラマに出演してきた。演技の評価も高い。

 島崎はNHKを通じ、こうコメントした。

「高知の女性はとても強くて自立しているので地でいけそうです(笑)」

 女性の権利獲得のために奮闘する楠野はおそらく視聴者の耳目をかなり集める。共感されるに違いない。それはベテランの島崎にも分かっているはず。軽いコメントとは裏腹に、力の入った演技を見せてくれるのではないか。

 高知勢はほかに女中・たま役の中村、呉服商・浜村義兵衛役の三山ひろし(42)が出演する。

 タキ役の松坂慶子は、「ゲゲゲの女房」(2010年上期)から4度目の朝ドラで初めて主人公の祖母役。タキは曲がったことが許せない正しく強い女性で、万太郎の人格形成に強い影響を与える。重い役だ。ちなみに富太郎博士もおばあちゃん子だった。

 ほかにも寺脇康文(61)、宮澤エマ(34)、中村蒼(32)、要潤(42)、奥田瑛二(73)らが出演。朝ドラの王道を行く豪華キャストとなる。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。大学時代は放送局の学生AD。1990年のスポーツニッポン新聞社入社後は放送記者クラブに所属し、文化社会部記者と同専門委員として放送界のニュース全般やドラマレビュー、各局関係者や出演者のインタビューを書く。2010年の退社後は毎日新聞出版社「サンデー毎日」の編集次長などを務め、2019年に独立。

デイリー新潮編集部

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