【森保ジャパン】コロンビア戦で感じた日本の非常識 「背が低い」という先入観にとらわれていないか

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古橋亨梧の不在

 試合はアルゼンチンが2-0とリードしたため、オランダが終盤にパワープレーに出た。その際にターゲットとなる選手には「右クロスか左クロスか、クロスはアウトスイングかインスイングか、どちらがいいか選手に聞いた」という。

 さらに「早い段階でクロスを入れる。ヘディングを予測して、セカンドボールに備える」ことを徹底させた。

 それが1点目につながり、同点ゴールは「クラブでやっているセットプレーを選手に聞いて代表に採り入れた。アルゼンチン戦の2点目のFKがそうだった」と、実際の映像を選手に見せてから練習を繰り返したことを紹介した。

 コロンビア戦に話を戻すと、上田は空中戦で互角に渡り合っていた。ならば上田の欲しいタイミングでクロスを上げるパワープレーに出るべきだった。

 引いて守りを固める相手に浅野は有効とは思えない。こぼれ球に飛び込む選手としては西村か、今大会も招集外だがFW古橋亨梧が適任ではないだろうか。

 しばらく代表の活動はないが、11月から始まるW杯アジア2次予選、来年1月にカタールで開催されるアジアカップに備えて、サムライブルーにはパワープレーの練習もしてほしいと感じたコロンビア戦だった。

六川亨(ろくかわ・とおる)
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。「サッカーダイジェスト」の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

デイリー新潮編集部

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