大谷翔平「年収85億円」の原点は最低年俸6000万円 「負けたくねえ」村上宗隆が対抗できるたった一つの方法とは?
大谷の前倒しの渡米は正解だったワケ
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で大谷翔平(エンゼルス)は二刀流による大活躍で日本を優勝に導いた。興奮の余韻が冷めやらない中、米経済誌フォーブス(電子版)は大谷の今年の年収がMLB選手トップの6500万ドル(約85億円)であると報じたのだ。25歳未満の海外選手だったためMLBの労使協定の規定により、最低保障年俸6000万円程度のマイナー契約でスタートしたメジャー生活は今季で6年目に突入した。今や世界一の選手の座に駆け上がり、フリーエージェント(FA)になる今オフには史上最高額での契約が確実視される。大谷のMLB移籍後の年収の推移を辿ると、村上宗隆(ヤクルト)のMLBでの成功に向けたヒントが浮かび上がった。
同誌によると、大谷の年収で特筆すべきは副業での稼ぎだ。本業である野球の年俸3000万ドルに対し、3500万ドルを超えた。JALやポルシェなど日米10社以上とスポンサー契約を結ぶ。
米大手マネジメント会社の代理人が語る。
「NFLやNBAに人気で劣るメジャーの中で大谷だけは別格。現代野球の常識を覆す二刀流に広告塔としての価値を見いだす企業は今後も後を絶たないとみる。(渡米時は)なぜ契約金が青天井になる25歳になってからメジャー移籍しないのか理解できないと言われていたが、今は前倒しでメジャーに行ったことに、これが正解だったのだとなっている」
大谷は23歳だった2017年オフ、ポスティングシステムでエンゼルス入りした。開幕時にメジャー契約に切り替わったものの、日本ハム時代に2億7000万円だった年俸は2億円以上も減った。
米メディアは当初、二刀流に懐疑的だった。しかし、ルーキーイヤーの18年に「4勝、22本塁打」で新人王に輝くと、論調は一変した。さらに、右肘と左膝の故障が癒えた21年は開幕から投打に快進撃。7月には年間の広告スポンサー料がMLB選手で最高の600万ドルと報じられた。同年は最終的に「9勝、46本塁打」と驚異的な成績残し、満票でMVPに選出。翌22年は年俸5500万ドルに加え、グラウンド外の収入が2000万ドルだった。
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