日テレが「亀梨和也」を深夜番組で異例のレギュラーに…他局からは「うちではあり得ない。よほどの事情があるのでは」

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 今年1月に始まったバラエティ番組「カネ梨和也」(日本テレビ)をご存知だろうか。金曜深夜(24:30~24:59)の放送で、タイトルの通りKAT-TUNの亀梨和也(37)がMCを務め、“とにかくお金を掛けない”がコンセプトだ。

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 番組冒頭の説明では「トップアイドルの亀梨和也がお金を掛けずアレコレ挑むドキュメントバラエティ」とある。

 1月13日放送の初回は、予算500円(×3人=1500円)で東京都内の役所の食堂でカレーを食べまくるという企画だった。知名度のないタレントではとても番組として成立しない企画だ。

 移動車には走行距離が12万キロに達した20年ものの中古の軽自動車(スバル・プレオ)が用意された。ゲストとして登場したアンガールズの田中卓志がこの車を見て、「テレビ終わっちゃうの? 『いよいよ金ない』とは聞いていたけど……」と嘆息したほどだ。

 カーナビもETCも付いていないこの車を亀梨が運転し、アンガ田中とディレクターを乗せて渋谷から練馬区役所に移動。大盛りカレー(520円)を3人でシェアした後の感想は「カツカレーが食いたかった」。続いてお台場にある東京税関(東京港湾合同庁舎)のカレーを目指すのだが、スマホのナビを頼りに運転していたためETC専用の入口から首都高に乗ってしまい、係員を呼んで謝るハメに……。なんとか到着して野菜カツカレー(790円)と味噌汁(50円×2杯)、小鉢(50円)を注文して計1460円、残金は40円。食べ終わろうとした頃、次の仕事があるというアンガ田中が亀梨を置いて退場してしまい幕切れに。

 目的のカレーライスより、亀梨たちの移動の様子を楽しむドキュメントバラエティのようだ。そんな番組に他局からはこんな声が上がっている。

「亀梨といえば、ジャニーズ事務所の中でもかなりランクが上のタレントですからね。ウチの局では予算の少ない深夜番組で彼を使うのは無理ですよ。よほど特別な事情でもあるのでは」(民放プロデューサー)

 そこで日テレ関係者に聞いた。

若手スタッフのための単発枠

「実はこの放送枠は、昨年10月にスタートした“フルスイング”という単発企画枠なんです。若手社員から新企画を募集し、番組制作のチャンスを与えるというのが狙いです。枠名の“フルスイング”には、ヒットを狙うのではなくホームランを打ってほしいという編成部の思いが込められているそうです」

 確かに昨年は、山里亮太の「極メシ」(10月14日)や川島明の「新装回転!ハナシ寿司」(10月28日)、飯尾和樹と神田愛花の「ハジメちゃんとオサムさん」(11月4日)、三村マサカズと足立梨花、森本晋太郎(トンツカタン)の「最初に帰るひと」(11月11日)、「サンドウィッチマンのジェラシーの館」(12月2日)などなど、単発の新企画が続いていた。

「人気タレントをキャスティングし、企画だけでなくMCも毎回変えるという力の入れようで、若手社員がチャレンジしてきたわけです」

 ところが、「カネ梨和也」がスタート。単発どころか3月になっても続いているのだ。

「3月いっぱい、つまり1クール続くそうです。特別な編成が続いていることに若手社員からも色々な意見が出ています」

 それにしても、なぜ単発枠が亀梨枠になったのか。

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