生粋の香港人が日本でセクシー女優として初デビュー 地元メディアが好意的に取り上げたワケ

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セクシー女優を「ビジネス」として捉える姿勢

 ただし、絵麗奈は“進出”の喜びだけを語っているわけではない。インタビューにはフリータレントとして以前から使っている芸名・素海霖(ソウ・ホイラム)として登場。自分自身や家族への思い、セクシー女優という職業に対する意識など、数多くの質問に答えている。

「彼女は2016年に香港の芸能プロダクションと契約しましたが、現在はフリーのようです。数年前からアダルトビジネスにシフトし、地上デジタルテレビ局の番組では恋愛や性の体験を大胆に語りました。現在は自分自身のマーケティングが非常に上手。突然の日本デビュー発表で注目されると、続くインタビューでの誠実な受け答えで人気を呼んでいます」

 インタビュー記事により、堅実で頭が良いイメージを伝えることに成功している。

「香港人の多くは、彼女をごく普通のタレントとして見ていると思います。一生懸命に働いて稼ぎ、何の罪も犯していない人を軽蔑することはありませんから。もちろん否定的な見方もありますが、地元メディアが公開している記事の中では少数です」

 絵麗奈が「一生懸命に働いている」ことは、セクシー女優を明確に“ビジネス”として捉える発言からもうかがえる。例えば日本デビューに向けて売り込んだ際、セールスポイントとして「香港初の日本セクシー女優」であることを挙げていた。「この話題は大きな反響を呼ぶでしょう。私の作品が最終的に売れなくても、少なくとも会社は海外に認知されるという利益を得られます」と、その理由を語っている。

「香港初の日本セクシー女優」は報酬面で優遇されたのかという直球の質問には、「地元の人たちもしていること(仕事)で、なぜ外国人の雇用にもっとコストをかけるのでしょうか?」と一般論で打ち返し、「(私の場合)金額は明かせませんが、きっと合理的で気分が良くなる額に違いありません。そうでなければ私はやりません」とまとめた。

「アメリカン・ドリーム」ならぬ「ホンコン・ドリーム」という言葉があるように、香港は“ビジネスで一旗揚げる”ことへの関心が高い。絵麗奈の発言は、ビジネスでの成功を重要視する香港人らしい内容であり、地元の共感を得た一因でもある。

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