センバツで甲子園に出場した「侍ジャパン」6人 岡本和真は投手も経験…最もチームに貢献したのは?
4位:岡本和真(智弁学園・奈良)
続いて第4位。今回のWBCでは全7試合に出場し、決勝アメリカ戦で相手を突き放す貴重な一発など、2本塁打をマークした岡本和真(読売)である。
センバツ出場は2014年、智弁学園(奈良)3年生時の第86回大会だった。大会前から57本塁打を放つ超高校級スラッガーとして知られていたが、いきなり初戦でその実力を発揮する。相手の三重高(三重)のエース・今井重太朗は、同年の全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)の準優勝投手。しかし、岡本はこの好投手から選抜史上19人目かつ選抜タイ記録となる1試合2本塁打を記録したのだ。
1本目は1回表の第1打席で、真ん中高めの直球をバックスクリーンに運ぶ先制本塁打。6回表の第3打席では内角高め直球をレフトスタンドに叩き込み、リードを広げる貴重な2本目を放った。4打数3安打2打点の大活躍をみせた岡本は、チームを7-2の快勝に導き、鮮烈な甲子園デビューを飾ることとなった。
2回戦は大会屈指の好左腕・田嶋大樹(オリックス)擁する佐野日大(栃木)との対戦。岡本のバットに再び期待がかかったが、内角攻めに苦しんだ。ヒットは低めのスライダーを捕らえた中前安打1本のみで、低めボール球のインコーススライダーと内角低め直球で2三振を喫してしまう。
岡本は不調だったものの、試合は4-4の同点で9回裏に入る。すると智弁のマウンドには、なんと岡本の姿があった。岡本はきっちり3人で抑えて延長戦に持ち込んだものの、10回裏には無死満塁の大ピンチを招く。
この土壇場で140キロの直球を連発した岡本は、2者連続三振を奪った。しかし3人目の7番・小泉奎太に左前安打を打たれサヨナラ負けを喫した。計2試合の打撃成績は、8打数4安打2打点2三振1死球で打率5割であった。
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