「中国の脅しはポーズ」「金門は丸腰でも怖くない」 台湾最前線の人々が語った“有事”への本音

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危機を感じていない台湾の人々

 台湾有事は日本有事――。故・安倍晋三元総理が唱え続けて有名になった言葉である。日米両国では目下、中国の台湾侵攻に備え、急ピッチで軍事力の強化を進めているが、ウクライナの例を見てもわかるように、前提となるのはあくまでも台湾自身が中国に抵抗することだ。台湾の人々は、自国に迫る危機をどのように受け止めているのだろうか。台湾在住で昨年中華民国(台湾)に帰化申請をして認められたライター・広橋賢蔵氏による現地ルポ。

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 1989年6月、筆者は天安門事件の衝撃に揺れる北京での語学留学を終え、同年8月に居住地を台湾に移した。...

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