コオロギ食騒動から1カ月 研究者は「“昆虫は代替たんぱく質“が誤解を生んだ」
11社14事業所がガイドラインを遵守
昆虫研究を行う大学や企業が集まって作った「昆虫ビジネス研究開発プラットフォーム」では、安全性確保のための「コオロギ生産ガイドライン」を作成している。
「2022年に発表したこのガイドラインは、昆虫生産者がみずから食品や飼料としてコオロギを生産する際に安全性を確保し、消費者の信頼を築くことを目的に作成されました。食品衛生法や飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律とも齟齬がない内容です。国内で昆虫生産を行っている業者の数は正確には把握できていませんが、現在、このガイドラインを遵守している業者は全国に11社14事業所あります」(昆虫ビジネス研究開発プラットフォーム事務局プロデューサー補佐・藤谷泰裕氏)
「今回、研究者と一般の方との間の認識のずれの大きさを感じました。信頼や理解を得られるように、不安に思われる方に寄り添ったより正確な情報発信や透明性の高いサイエンスコミュニケーションを行っていこうと思います」(鈴木氏)
【参考文献】
タイの食用昆虫養殖
https://www.fao.org/3/i3246e/i3246e.pdf
世界の食用昆虫のリスト
https://www.wur.nl/en/research-results/chair-groups/plant-sciences/laboratory-of-entomology/edible-insects/worldwide-species-list.htm
食材として昆虫を利用している人口
https://www.wageningenacademic.com/doi/10.3920/JIFF2021.x010
FAOによる昆虫食の和文解説
https://www.fao.org/3/i3264it/i3264it.pdf