結局「バフムト攻略戦」はロシア・ワグネルの敗色濃厚 軍事ジャーナリストが指摘する“勝敗の分れ目”

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必要な航空戦力

 春にバフムトからロシア軍を駆逐すれば、いよいよウクライナ軍はNATO諸国から供与された戦車を実戦に投入することができる。

「ウクライナはクリミア半島の奪還を公言しています。そのためにはバフムトの南側に位置し、海に面したマリウポリをロシア軍から奪い返す必要があります。マリウポリは昨年6月、アゾフスターリ製鉄所での籠城戦が大きく報道されました。最終的にウクライナ軍は敗走せざるを得なくなり、今はロシアが実効支配しています」(同・軍事ジャーナリスト)

 ウクライナとしては大攻勢を仕掛けたいところだが、やはり慎重に行動する必要があるという。

「ロシアにとってウクライナからの完全撤退は最悪のシナリオですが、それでも国が亡ぶわけではありません。一方のウクライナは、安易に反攻を仕掛けて反撃を受けると、領土を失ってしまう可能性があります。NATO諸国から戦車の供与を受けたとしても、本来であれば航空優勢も保持するのがセオリーです。今のところアメリカは戦闘機や爆撃機の供与は否定しています。ゼレンスキー大統領としては粘り強く交渉し、何らかの航空支援を取り付けたいと必死でしょう」(同・軍事ジャーナリスト)

デイリー新潮編集部

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