「太陽光発電」「AI」への礼賛はなぜ生まれた? 「未来はこうなる」という主張に振り回される人々
「自然エネルギー」は未来を照らす“太陽”ではなかった――。原発事故以降、勃興した「エコロジー」を正義とする時代が終焉を迎えつつある。信じていた景色が音を立てて崩れる中、我々はどう生きるべきか。三島由紀夫を手掛かりに評論家の與那覇潤氏が鋭く迫る。
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かまびすしかった「地球環境のための正義」、すなわちエコロジーの季節がいま、終わろうとしています。
脱炭素化を目指す欧州の(石油に比べてCO2を出さない)天然ガスへの依存は、2022年2月、ガスの供給を人質に取るロシアのウクライナ侵攻を誘発しました。...