岸井ゆきの、行きつけのラーメン店店主が語る素朴な素顔 春ドラマで注目すべき新星女優は?

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「映画が大好きなんです」。声を震わせてそう語る愚直さが、賞へと結びついたのか。第46回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞に輝いた岸井ゆきの(31)。彼女の出演作もある「春ドラマ」は若手女優にとっていきなり正念場となりそうだ。

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「岸井さんの受賞を見て、テレビの前で泣いてしまいました。この賞も彼女にとってはまだまだ“途中”なのだと思います」

 過去に岸井が主演した映画「愛がなんだ」で監督を務めた今泉力哉(りきや)氏(42)は、彼女の演技力にそうあつい信頼を寄せる。

 今回の受賞作「ケイコ 目を澄(す)ませて」では、ろうあのボクサーというほとんどセリフがない難役を熱演した岸井。受賞を機にその名前を知ったという向きも多いかもしれないが、彼女の演技力の高さは前々から折り紙付きだったという。

 芸能記者が解説する。

「岸井が一躍有名になったきっかけは、2014年に放送された東京ガスのCMです。就職活動の厳しさに苦しむ女性を演じた岸井の迫真の演技に“リアルすぎて見ていて辛い”との声が寄せられ、CMが放送中止になるという伝説を残したのです」

 その後も大河「真田丸」や朝ドラ「まんぷく」に出演し、着々とキャリアを積み重ねてきた岸井。しかしその素顔は意外にもつつましやかだ。

「温かい坦々つけ麺しか頼まない」

 出身は神奈川県秦野市の閑静な住宅街。高校2年生の時、山手線で写真家に声をかけられたのを機に、役者の道に入った。彼女の行きつけの地元ラーメン店「喜今日屋(ききょうや)」の店主いわく、

「いつも着飾らない格好で、お父さん、お母さんと一緒に来られますね。温かい担々つけ麺がお好きなようで、それしか頼まない。今年に入ってからも何回か食べに来てくれましたよ」

 かくも庶民的なアカデミー女優の今後はというと、

「4月に始まるテレビ朝日系の日曜22時のドラマ『日曜日の夜くらいは…』への出演が決まっています。しかし民放の連ドラで主演を張るには、綾瀬はるかや長澤まさみのような華やかさが足りない。今回も他の女優と抱き合わせでのメインキャスト入りになっています。映画界では知名度のある岸井が、お茶の間に根付けるかどうかの試金石になりそうですね」(先の記者)

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