WBC制覇で巨人に「栗山GM」待望論 原全権監督とのただならぬ“関係”とは
「今のジャイアンツに最も必要」
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表を監督として優勝に導いた栗山英樹氏(61)に巨人でゼネラルマネジャー(GM)就任の待望論が出ている。栗山氏は米国から帰国した3月23日にテレビ出演した際、今後については具体的なビジョンを示さなかった。一方で代表監督は今大会で区切りとしながらも復帰を否定しなかった。WBC優勝監督のハクが付いたことで、複数のNPB球団から監督、フロントとしてラブコールを受ける可能性がある中で、巨人の古参のチームスタッフは「栗山さんはWBCで采配以上に、選手集めの手腕が優れていることを証明した。今のジャイアンツには最も必要な能力」と“栗山GM”の誕生に期待を寄せる。
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巨人は2年連続でV逸となった昨季を終え、チーム編成権をも掌握する原辰徳監督(64)はオフにフリーエージェント(FA)を軸に大型補強をもくろんだが、外国人選手を除けば獲得できた主な選手は松田宣浩内野手、長野久義、オコエ瑠偉両外野手ぐらいだった。しかも、旧所属チームでは事実上、戦力構想から外れていた3選手。原監督は一昨年オフにFA補強がなかったことで球団には潤沢な資金があることをアピールし、有力選手の獲得に前のめりだったのだが……。
リストアップしていた選手では、森友哉捕手は西武からオリックスにFA移籍、有原航平投手は米球界からソフトバンク入り、筒香嘉智内野手は米球界に残留、阪神の西勇輝投手に至ってはFA宣言したものの移籍しなかった。
「今の選手たちに巨人への過度な憧れはなく、ブランド力は通じなくなっている。(巨人が強みとしていた)金銭面だけで選ばない選手も増えた。伸び伸びと力を発揮できる雰囲気のチームであることが大きな判断材料になっている。原監督が全権を握る巨人に閉塞感を覚える選手は少なくない。巨人を敬遠する傾向は近年顕著で、これが(昨オフに)FA選手を取れなかったことにつながったとみている」(元NPB球団監督)
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