WBCの収益は日本に不平等すぎる内容? 分配金はたったの13%

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“ポエム度”が高くメディア泣かせ

 そんな侍ジャパンを率いた栗山英樹監督(61)について。これだけのスターを招集したことに関して、アメリカでは「タフネゴシエーター」と評されるなど、評価はずいぶん上がったが、一貫して取材してきたスポーツ紙のベテランWBC担当記者の目には、ある異変が目についたという。

「もともとその傾向にありましたが、今大会では言葉の“ポエム度”がかなり上がっていました」

 として続ける。

「会見でも“日本野球の魂”“気持ちで勝つ”といった精神論を連発する。文字に起こしづらく、メディア泣かせの会見でした」

 実際、彼の今大会での語録を振り返ってみても、「夢の実現」「魂のぶつかり合い」「選手を信じている」など、確かに熱量が高いのだ。

「記者の間では『長嶋(茂雄)さん化』と話題になっていましたよ」

 と別のスポーツ紙の中堅WBC担当記者が笑う。

「口癖は“野球の神様”。東日本大震災で父を亡くした佐々木朗希が3月11日に登板しましたよね。ローテーションとたまたま重なっただけでしたが、会見では“野球の神様が頑張れと言っている”と。選手が故障で離脱した時も声を詰まらせていた。今の選手は精神論が嫌いなのによくついていったものです。ある意味、名将といえるのではないか、と」

 2週間の熱狂の末に閉幕したWBC。しかしその攻防の鮮烈な残光は、まだしばらく消えそうにない。

週刊新潮 2023年3月30日号掲載

特集「『大谷ジャパン』鮮烈なる残光」より

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