雨マークがずらり あなたの頭痛、肩こりは「低気圧」が原因?【簡単に取り入れられる改善方法】
頭痛、だるい、めまい……気圧の変化によって、不調を起こす方も多いでしょう。もしかしたら、「体の痛み」にお悩みの方もいるかもしれません。『月間100万人利用アプリ! 頭痛ーるが贈る しんどい低気圧とのつきあいかた』から、痛みケアについて、一部抜粋・再編集してお届けします。
気圧が痛みを引き起こす可能性が
気圧の低下とともに、関節の痛みや神経痛が顕著に現れる、という人がいます。
そのメカニズムははっきりと分かっていませんが、気圧の変化によって脳が何らかの影響を受け、関節の痛みをより強く生じさせている可能性があります。
関節リウマチの患者データと気象庁の気象統計情報を照らし合わせた結果として、気圧が低くなると症状が悪化する人が多いことが研究で明らかになっています(2014年、京都大学医学部附属病院の研究チーム)。
同様に気圧の低下時は肩こりや腰痛を強く感じる人、また歯茎や歯がうずくように痛くなる人もいます。痛みを伝える神経が、気圧の変化で通常より強い刺激を伝えている可能性があります。実際、気圧の急激な変化で慢性歯周炎が急性化する、という関連性も明らかになっています(2015年、岡山大学大学院の研究グループ)。
慢性的な痛みには肉体的な要因だけではなく、精神的・社会的な要因も複雑に関与しています。要因の一つに気圧変化があっても不思議ではありません。
近年は、慢性的な痛みを伴う疾患の診断や治療を専門に行う痛み外来(ペインクリニック)も増えてきました。
痛み外来で相談し、さまざまな要因から総合的に判断しながら、痛みを解消していくのも有効でしょう。
日常生活で取り入れられる痛みに効くツボ
肩こりでお悩みなら、「曲池(きょくち)」と「手三里(てさんり)」を押してみましょう。「曲池」は肘を曲げたときにできる横じわの外側、肘の関節の上側。
「手三里」は「曲池」から5~6センチ、親指側へ移動したところにあるツボです。
手の甲にある「合谷(ごうこく)」を刺激すると脳内にエンドルフィンという物質が大量分泌され、痛みを感じにくくなる、と鍼灸師の森田さん。「歯が痛い」というお悩みにも効くそうです。これらは肩の筋肉に関係するツボで、2~3分マッサージすると、肩こりの症状が和らぎます。
また「腰腿点(ようたいてん)」も腰に効くツボ。手を広げたときに、手の甲側、人さし指から手首の方に延びる骨と、中指から手首の方に延びる骨の交点でへこんでいるところと、薬指から手首の方に延びる骨と、小指から手首の方に延びる骨の交点でへこんでいるところの2つあり、それぞれ押して痛気持ちいいところを探します。
ふだんの体の使い方にも要注意
産婦人科医の清水先生は、肩こりや腰痛には、普段の筋肉の使い方の癖が痛みにつながっているケースがあると言います。
また、適切な筋肉の使い方はもちろんですが、そもそも体を支えるだけの十分な筋肉がついているかどうかが問題だとも指摘します。
「テレワークで運動量が減っている人は、筋肉量の低下や血流の悪化に注意しましょう」(清水先生)
ただし根本的に治療が必要な要因で痛みが出ている場合もあるので、まずは整形外科の受診をおすすめするそうです。
※『月間100万人利用アプリ! 頭痛ーるが贈る しんどい低気圧とのつきあいかた』より一部抜粋・再構成。
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【取材・監修協力】
森田遼介:はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、TC鍼灸マッサージ院院長
埼玉県を中心に往診治療を行う。自律神経の調整を得意とし、根本治療に特化した施術で人気。 脳梗塞リハビリセンターでは鍼灸も活用したボティケアを提案している。NHK「あさイチ」などのメディアにも出演。
清水なほみ:産婦人科医、ポートサイド女性総合クリニック ビバリータ 院長
日本不妊カウンセリング学会認定カウンセラー。女性医療ネットワーク発起人・NPO法人ティーンズサポート理事長。女性医療を通して、美と健康をサポートしている。