「デグロムに匹敵するレベル」 米メディアがこぞって「佐々木朗希」を激賞、「102マイル右腕」に高まるメジャー待望論
メジャーリーグで“次の大物”になるかもしれない
14年ぶりに世界一の栄冠を奪取した侍ジャパンに称賛の嵐が巻き起こっている。ダルビッシュ有からの継投で最終回に登板した大谷翔平が、エンゼルスの同僚にしてア・リーグMVPに3度輝いたマイク・トラウトから三振を奪い、悲願の優勝を決めたシーンは、今後も幾度となく目にすることだろう。
【写真特集】華麗なダンスで球場を彩るプロ野球のマスコットガール
大谷やダルビッシュはもちろん、メキシコ戦で起死回生の同点3ランを放った吉田正尚や、不動のリードオフマンとして人気急上昇のヌートバーも、今季のメジャーでの活躍が期待される。
一方、名実ともに世界一となった侍ジャパンのメンバーのなかでも、米メディアから“次代のスター候補”として破格の扱いを受けている選手がいる。チェコ戦とメキシコ戦で先発した、佐々木朗希だ。
WBC日本代表のメンバーには、NPBで2年連続投手4冠に輝いた山本由伸や、WBCで当初の不振から見事な復活を遂げた村上宗隆など、将来のメジャー行きを確実視される選手が少なくない。だが、MLB公式サイトがメキシコ戦を前に名指しで報じたのは、まだ21歳の佐々木だった。日本が誇る次世代エースについて記事ではこう綴られている。
<全てのベースボールファンが、ロウキ・ササキの名前を知るべきだ>
<数年後、ササキはメジャーリーグで次の大物になるかもしれない>
実際、米メディアの報道を確認すると、メジャーリーガー以外の日本人選手では「ロウキ・ササキ」に関する記事の本数が他の選手を圧倒している。そして、いずれの記事も、大谷に次ぐ“大物”として、佐々木のメジャーでの活躍に大きな期待を寄せているのだ。
大谷翔平と肩を並べる存在
たとえば、スポーツ専門チャンネル「ESPN」のウェブサイトには、メキシコ戦直前の3月20日付で<日本の佐々木朗希は野球界の次の偉大なエース>とのタイトルの記事を配信した。その内容は以下の通りだ。
<佐々木は、侍ジャパンのチームメイトである大谷翔平と肩を並べる存在であり、大谷が有する高校生投手の最速記録を4年前に塗り替えている。佐々木は月曜の夜、ワールド・ベースボール・クラシック準決勝のメキシコ戦に先発し、アメリカの観客の前に初めて姿を現すが、今後、数年間、アメリカの観客は彼がこの地でずっと活躍する時を待ち望むことになるだろう>
この記事では、佐々木の投手としての魅力についても詳述されている。
<佐々木は2つの魔球を持っている。比類なき球速を誇る速球と、標準的なバットの軌道を無価値にしてしまうスプリットボールである。チェコ戦で佐々木が投じた66球のうち、36球が速球だった>
<平均球速は時速100.1マイル(※編集部註/約161km)。そのうち21球で100マイルを超えた。メジャーリーグが2008年にStatcast(※編集部注:MLBで使用されているデータ解析ツール)による投球の追跡調査を開始して以来、佐々木より少ない投球数でこれほど多くの100マイル以上の速球を放った先発投手は、2022年7月12日のジョーダン・ヒックス(38球中24球)しかいない>
[1/2ページ]