中国の「歴史的な仲介」で、中東情勢はむしろ悪化する可能性…警戒すべきイスラエルの逆襲
「中国は中東の平和を実現するため、責任ある大国としての役割を発揮していく」。
中国外交担当トップの王毅・国務委員は3月10日、北京で行われていたサウジアラビアとイランとの協議の閉幕式の場でこのように述べた。
7年にわたり断交していた両大国が中国の仲介で外交関係の正常化に合意したことに世界は驚いた。中東地域における中国のプレゼンスの向上は、3月の全国人民大会(全人代)で3期目入りが確定した習近平政権にとって格好の追い風となった。
サウジアラビアとイランはイエメン内戦などで互いに敵対勢力を支援し、その対立は中東地域の不安定要因となってきた。...