京都タリウム殺人、資産家の叔母が「植物状態」 直後から不動産が容疑者の名義に変更

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叔母が植物状態に

 だが、その陰で叔母は姿を消していたのだ。

「彼女が倒れたと聞いたとき、大変なショックを受けました。ですが、それ以上調べようもなくて……」

 と語るのは叔母の元夫である。冒頭で知人からの電話を受けた男性とは彼のことだ。

「事情があって20年ほど前に別れました。しかし、彼女とは良好な関係で、離婚後もたまに会っていました。植物状態になったと聞いてから、調べても入院先まではわからなくて……。その時に知人から一希くんのお父さんも心筋梗塞で亡くなっていたと聞かされました。それからしばらくして彼女も倒れた、と」

女性の地位向上を目的とする団体の活動も

 叔母の幼なじみに仔細を聞くと、

「ある日彼女は頭痛がするので病院に行ったそうなんです。医師に診てもらうと大きな異常はなさそうなので、“様子を見ましょう”と帰宅したのですが、その後、やはり頭痛が治まらなくて……。本人が“救急車を呼んで”となり、再び病院に行くと、そのまま意識が戻らなくなってしまったと聞いています」

 叔母は市内のミッション系高校から兵庫県内の女子大学に進んだ。

「彼女はお嬢様とはいえ、私に対して、“幼い頃は母が内職し、お父さんは歯がボロボロになるまで命を懸けて働いた”と両親の苦労を話していました。筋が通らぬことが嫌いで、無駄遣いを許さないタイプでしたね」(元夫)

 20代の頃から茶道を習い、先述の市役所近くのビルの1階には父親の計らいで茶室が設(しつら)えられた。倒れるまで毎週金曜にそこで茶会を開く一方、地元では女性の地位向上を目的とする国際団体の支部の活動も行っていた。植物状態になったのは、その団体支部の会長になろうかとする20年夏頃のことだったという。

 団体関係者によれば、

「体調を崩され、会長代行を立てることになりました。その後、(叔母は)退会されています」

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