京都タリウム殺人、資産家の叔母が「植物状態」 直後から不動産が容疑者の名義に変更
破産手続き
祖父の息子、すなわち宮本容疑者の父は京都市内の大学を卒業後、さまざまなビジネスを展開していた。地元の不動産関係者が言う。
「宮本家ではおじいさんに力があり、不動産で儲けてきた一方で、お父さんは物言いが偉そうでわがままというか……。いろんな人が寄ってきて事業を始めては失敗する、という感じでした。お父さんは不動産業もやっていたようですけど、彼の口から荒っぽい話が出てくるんです。“ヤクザの組長と飲んだ”とか。近寄りがたい人で、近所でも敬遠されていました」
2008年、父は不動産業などを営む市内の企業の代表に就任。が、うまくいかなかったようで、2年後にはその企業及び本人が破産手続きを行っている。
ベンツのGクラスを乗り回し…
父には2人の子どもがおり、宮本容疑者は長男にあたる。地元の私立小学校から仏教系の中高一貫校を経て京都産業大学に進学。上京してリクルートに就職し、結婚情報誌の仕事に従事した後、数年前に京都に戻った彼は、「舞妓ディナー」などを手掛ける舞妓ビジネスを展開することになる。
宮本容疑者が慕い、ビジネス面でも頼っていたのが、父の妹、つまり叔母だった。
「京都に戻り、何をしようかと悩んでいた一希に“お茶屋ビジネスをやってみなさい”と背中を押したのが叔母でした」(宮本容疑者の知人)
その後、最近になって急に金回りが良くなり、彼はベンツの高級SUVであるGクラスを乗り回し始めるや、高級飲食店で企業の社長らとたびたび食事をしたりするようになった。
先に紹介したビルには宮本容疑者を社長とする不動産会社が所在し、ビルの所有者はその会社。建て替えが予定され、すでに図面が出来上がって来年には竣工する予定だった。まさに順風満帆。「成功者」そのものだった。
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