“社員ゼロ”で100店舗達成 お肉専門無人販売所「おウチdeお肉」が「万引きも許容範囲」と話す納得の理由
肉を選んだワケ
おウチdeお肉といえば、ピンクのネオンで彩られたド派手な内装がトレードマークとして知られ、SNSでも“映えスポット”として注目を集める。目を惹く店舗とすることで自然と宣伝・集客効果が見込めるだけでなく、「ピンクのライトは肉を美味しく見せる効果が最も高い」との計算の上に採用されたという。
同様に「肉」をメイン商品に据えたのにも、合理的な理由があったという。
「日常的に買う食材は他にもありますが、たとえば野菜だと単価が安いため、薄利多売に流れがちでコスパが悪くなってしまう。だったら魚はどうかと考えましたが、仮に瞬間冷凍技術を使っても“鮮度”というウリが薄れるのは否めない。やっぱり魚は市場で新鮮なモノを安く買うのが一番の魅力ですから。それに比べると肉はファンの多さで野菜や魚に引けを取らず、また体積が小さくても単価は高いという利点で際立っていました」(亀井氏)
とはいえ、林社長も亀井氏もこれまで肉を扱ったことはなく、卸ルートの開拓はゼロからのスタート。それでも新ビジネスに夢中になっていたため「苦とは感じなかった」という。ひとまずロケットスタートは切れたが、真価が問われるのはこれからだ。