“社員ゼロ”で100店舗達成 お肉専門無人販売所「おウチdeお肉」が「万引きも許容範囲」と話す納得の理由

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24時間営業の理由

「いまや人を介さずに買い物をすることへの抵抗は薄れるどころか、むしろ“無人のほうが気楽でいい”と考える人が増えているように感じます。そういった社会状況や意識の変化に加え、もう一つ見過ごせないのが、世代を問わず広がる“将来への不安感”です」(亀井氏)

 おウチdeお肉はフランチャイズ制を取っており、初期費用500万~600万円で始められるというのがウリ。「24時間年中無休」のシステムも、フランチャイズオーナーの負担を最小限に抑えることを狙ったという。

「私たちの理想は、オーナーが本業をやめることなく、“手放し経営”で月15万~30万円程度を稼げるようになること。しかし営業時間を区切ると、店の開閉時にどうしても人の手が必要になる。私たちが掲げるビジネスモデルは“人で売らず、仕組みで売る”というものです。たとえばオーナーのなかには週に数回の業者から店舗への商品配送に際し、その受け取りと陳列のためだけのバイトをスポット的に雇う者もいて、オーナーが実務に介在する余地は最小限にとどめています」(亀井氏)

 同社の宣伝戦略はYouTubeなどのソーシャルメディアとSNSに特化した形で行われてきたが、なかでも「前代未聞」と評されたのが“万引き撃退”にSNSを積極活用した点だ。

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