センバツ「大阪桐蔭」が最多タイ5度目の優勝か? “番狂わせ”を狙う対抗馬、ダークホースを徹底検証

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初戦の相手は強豪・敦賀気比

 選抜高校野球が3月18日に開幕する。第95回の記念大会で、例年より4校多い36チームによって行われる。同10日に組み合わせ抽選会が行われ、初戦の対戦カードが決まった。果たして、「紫紺の大優勝旗」を手にするチームはどこになるのだろうか。【西尾典文/野球ライター】

 優勝候補の最右翼は、最多タイの5度目の大旗を狙う大阪桐蔭(大阪)だ。「選抜の前哨戦」とされる秋の明治神宮大会(昨年11月開催)で、高校の部としては史上初の連覇を達成した。エースの前田悠伍以外は昨年の優勝を経験しておらず、野手はレギュラー全員が入れ替わっている。昨秋の近畿大会は、攻守両面でミスが目立ったが、それでも負けないところにチームとしての強さが表れている。

 初戦の相手は、強豪校の敦賀気比(福井)。決して楽に勝てる相手ではないだろう。他にも、東海大菅生(東京)、クラーク記念国際(北海道)、沖縄尚学(沖縄)という昨秋の地区大会優勝校が、大阪桐蔭と同じゾーンに入っている。ただし、戦力的にみると、大阪桐蔭が頭一つ抜けている状況に変わりはない。

昨夏の覇者「仙台育英」の武器は強力な投手陣

 大阪桐蔭に次ぐチームとなると、広陵(広島)と仙台育英(宮城)が挙げられる。広陵は、秋の明治神宮大会の決勝で、大阪桐蔭に敗れて準優勝になったが、ほぼ互角の戦いを繰り広げた。この大会で大阪桐蔭に敗れるまでは、練習試合を含めて「50勝0敗」という圧倒的な成績を残している。

 プロ注目のスラッガー、真鍋慧を中心とした打線は強力で、タイプの異なる投手が揃う。初戦は、甲子園へ3季連続出場の二松学舎大付(東京)で難敵だといえるが、4度目の選抜優勝の可能性は十分にあるだろう。

 一方の仙台育英は、昨年の夏の甲子園優勝に貢献した高橋煌稀と仁田陽翔、湯田統真らの強力な投手陣が、最大の武器だ。3人とも好調時のストレートは140キロ台中盤をマークし、あらゆるパターンの継投で戦うことができる。

 初戦で慶応(神奈川)と激突し、同じゾーンには、健大高崎(群馬)や報徳学園(兵庫)、高松商(香川)といった甲子園常連校が顔を揃えている。大阪桐蔭や広陵以上に厳しいゾーンに入った印象は否めないが、仙台育英には、夏の甲子園を勝ち抜いた経験を持つ選手が多く残っている。これは他のチームにはない強みだ。

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