日向坂46卒業の「宮田愛萌さん」 が初の小説集を発表 「名刺を作ってみたけれど…」グループ卒業後の肩書に悩み

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編集者と悩んだ“ある表現”

 趣味で小説を書くこともあったが、一冊書き上げるというのは初めての経験だったそう。

「『きらきらし』を書くにあたって、最初はプロットの書き方もよく分からなかったんです。誰にも聞けなかったので、とりあえず話の流れを書いて編集者の方に送ってみました。書き方については何も言われなかったから、これで合っているんだろうと……」

 新人ならではの不安はこんなところにもあった。

「編集の方に『こういう方向性でお願いします』とか『こういうシーンを入れてください』とか、厳しく言われるんじゃないかなとも思ってたんです。もちろん提案はあったんですが、『言われた通りにしなくても大丈夫です』みたいな感じで言われて、甘やかして自由に書かせてもらえました。7000字くらいと言われたのに、1万字以上書いてごっそり削られましたけど(笑)」

 編集者とのこんなやりとりも明かしてくれた。

「例えば、髪が服の襟に入った時に、手でファサってやって出す仕草がありますよね。何気なくやっているけど、あの動きを髪が短い人にも伝わるように文章で表現するのが意外と難しい。編集者の方と1時間くらい一緒に悩んで、『好きになること』の中に出てくる〈首元から出した長い髪が広がると〉という表現が出来ました」

 書き終えた時の気分を問うと、「脱稿!」とガッツポーズ。

「書いている最中は、書き終えた時にどんな気持ちになるのか不安もあったんですけど、『これで完成です』って出すものに、自分で不安に思うのは作品に対して失礼かなって気が付きました。10年後とかに読んで、『もうちょっとうまく出来たかな』って思えるのもいいですよね。それが成長の部分だと思うので。でも、後から読んで『これ面白いな』って自分で自信を持って思えるのも、それはそれで良いですよね」

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