【放送法問題】安倍元首相がTBS「サンデーモーニング」より問題視していたNHKの“偏向番組”とは
「TBS NEWS DIG」は3月14日、「高市大臣、放送法の解釈に関する答弁前夜の『資料を提出する』」との記事を配信した。高市早苗・経済安全保障担当相(62)は国会で、《礒崎氏の影響を受けていないことを証明するため、資料を提出する考えを表明》したという。
***
【写真】購入価格は430万円。中選挙区時代も落選時代も、計22年間にわたって乗ったスープラ
この《礒崎氏》とは、当時の首相補佐官だった礒崎陽輔氏(65)のことだ。礒崎氏は2015年3月6日、3人の総務省官僚と首相官邸で面談した。
その際、重要な問題として取り上げられたのが、「サンデーモーニング」(TBS系列・日曜・8:00)と「報道ステーション」(テレビ朝日系列・平日・21:54)の“比較論”だった。
もちろん出典は“放送法文書”だ。立憲民主党の参議院議員・小西洋之氏(51)が入手し、総務省が行政文書と認めたものだ。
前日の3月5日、磯崎氏はテレビ放送における「政治的公平」の問題に関し、当時の安倍晋三首相に説明を行った。
磯崎氏はテレビに対して安倍氏がどのような考えを持っているのかを官僚に伝え、その概要が「磯崎総理補佐官からの連絡(総理レクの結果について)」という題でメモ化された。非常に興味深い内容のためここで紹介する。
ちなみに当時「報道ステーション」は古舘伊知郎氏(68)がキャスターを務めていた。文書には古舘氏の名前が登場するが(※原文は「古館」と誤記)、その点をご留意いただきたい。
では早速、内容を見てみよう。以下の引用は全て磯崎氏の発言だと文書に明記されている。
《総理がいちばん問題意識を持っているのはNHKの「JAPANデビュー」だが、これはもう過去の話。今はサンデーモーニングには問題意識を持っている。(報道ステーションの)古舘も気に入らないが、古舘はゲストを呼ぶ。ゲストが弱くて負けるのはしょうがないが、この違いは大きい。サンデーモーニングは番組の路線と合わないゲストを呼ばない。あんなのが(番組として)成り立つのはおかしい。あとはNHKの5:30のラジオ(?)もテレビに出演できないようなゲストばかりで質が悪いが、今日のところはこれはいい。とにかくサンデーモーニング》
次に紹介する発言は、磯崎氏の見解も少し入っているように読める。
《古舘は番組には出演させる。総理が呼ばれれば総理はけんかするだろう。その意味でもサンデーモーニングは構造的におかしいのではないかということ。皆さんもこうした問題意識は頭に入れておいていただきたい。(笑いながら)あんまり無駄な抵抗はするなよ。何回も来てもらってありがとう》
[1/6ページ]