「WBC」1次リーグから見えた侍ジャパンの“使える投手”と“使えない投手” 決勝の「先発」「抑え」に浮上した同一選手とは?

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ジョーカーは“最年少右腕”

 その他の第2先発投手では、戸郷翔征(巨人)と高橋奎二(ヤクルト)も評価が高い。

「アメリカに慣れているのはダルしかいない。佐々木、山本といえども日本のように好投が確実には計算できない。特に決勝の先発は、ダルがイタリア戦で球数を費やさなければ有力候補になりそうだが、そうでなければ第2先発組から先発を出さないといけなくなる。今永を含め、期待は小さくない」(元NPB球団監督)

 ジョーカーは代表最年少20歳、今季がプロ3年目の高橋宏斗投手(中日)である。かねて栗山英樹監督は「勢いに乗ったときの3、4年目の投手は一気に爆発する齢かなと勝手に思っている。そういう雰囲気をひしひしと感じている」とシンデレラボーイとなる可能性に期待を寄せていた。

 1次リーグでは中1日で2試合に登板し、1イニングずつを投げた。試合がもつれ、延長タイブレークになった時のブルペン要員とみられていた。前出の代理人はその役目だけでは宝の持ち腐れになるとした上で、こう言った。

「155キロを超える速球に、高速で落ちるスプリットで打者を圧倒できる。メジャーのスカウトは若手では山本、佐々木の次に注目している。彼を要所でどう使うかも大きなポイントだろう」

 本職がリリーフの投手では、宇田川優希(オリックス)と湯浅京己(阪神)に戦力となるメドが立った。ともに速球と落差の大きいフォークボールのコンビネーションが持ち味。

「あれだけ落ちるボールは海外勢を見ても希少。短いイニングでは打者が対応し切れないだろう。アメリカに行けば、2人の存在感はさらに増すのではないか」(元監督)

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